眠れないとき、なんとか寝よう、眠らなきゃと頑張ってしまうのは逆効果だ。一度、ベッドや寝室から出て、別の部屋でおだやかに過ごし、自然と眠気が訪れるのを待とう。
覚醒を促すシグナルのピークは
体内時計は自律神経系による体温変化やホルモンなど内分泌などを調整しながら、かなり細かく時刻ごとに覚醒レベルを調整し、その時々に必要な状態をつくり出している。
ある程度、規則正しい生活をしていれば、覚醒を促すシグナルは起床して光を浴びたときから強まっていき、就寝時刻の2時間ほど前に1日のピークを迎える。そして、一般的な成人なら、起床からだいたい16時間後に急速に弱まっていく。
メラトニンの分泌がはじまり、副交感神経が優位になって血圧や心拍数は低下していき、全身で、眠るための準備作業が進む。

つまり毎朝7時に起きている人であれば、夜11時すぎには体は睡眠モードへと入る。
注意してほしいのは、覚醒のシグナルのピークが「就寝時刻の2時間ほど前」ということだ。体内時計は光と関係が深いため、太陽が沈むのと同時に休息モードに入るようなイメージを抱きがちだ。
ただ、実際は蓄積していく眠気(睡眠欲求)に対抗するため、ある程度の時間まで覚醒が維持され、一時的に覚醒レベルが高まるタイミングがある。
それが、就寝前の2時間前後の「睡眠禁止帯」だ。
だから「いつも通り」がベスト
翌朝、早いからといってこの時間に就寝するのは避けたほうがよい。時刻的に覚醒シグナルが強く出ているのだから、当然、なかなか眠れない。