戦後80年を迎える2025年夏、日本兵の実話をもとにした映画が公開される。日本兵は終戦を知らずに2年間も沖縄の島で隠れて暮らした。ダブル主演の堤真一さんが演じる「山下一雄」は、宮崎県小林市出身の日本兵「山口静雄さん」がモデルとなっている。宮崎にとっても、戦争は身近にあったのだと思い知らされる内容だ。
日本兵2人の実話を基にした映画

俳優の堤真一さんと山田裕貴さんがダブル主演を務める映画『木の上の軍隊』。太平洋戦争末期の沖縄県伊江島。この島で終戦を知らずに2年間、隠れて暮らし続けた日本兵2人の実話を基にした映画となっている。

「逃げ出したい。木の上で死にたくない」

この作品は、作家の井上ひさしさんの原案を基にした舞台劇を映画化したもので、全て沖縄県で撮影された。

堤真一さんが演じる「山下一雄」は、当時、宮崎から伊江島に派遣された日本兵小林市出身の「山口静雄さん」がモデルとなっている。
主演2人の戦争と映画への想い

山下一雄役・堤真一さん:
戦争が終わって2年間も木の上で暮らしていた人を知らなかった。そうやって生き延びた人がいたことすら知らなかった。日本だけじゃなく世界中で争いはある。その人たちにも見てもらいたい。

安慶名セイジュン役・山田裕貴さん:
できるだけ多くの人に、「こういったことがあった」ということを知ってもらいたいし、そこでまた1個、考えるきっかけになる作品になればいい。
映画『木の上の軍隊』は、6月に沖縄県で先行公開され、7月25日から全国の映画館で上映される。

2025年は「戦後80年」を迎える年。UMKテレビ宮崎は「過去を知る・未来に伝える」をテーマに、戦争についての企画を放送している。この映画の撮影期間中に、小林市出身の山口静雄さんの子や孫が伊江島を訪問した時の様子なども伝えていく予定だ。
(テレビ宮崎)
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