30回の節目を迎える「おきなわマラソン」が2025年2月16日に開催され、フルマラソンと10キロのロードレースを合わせて、1万1,000人が出場する。
そのうち第1回大会から全て完走しているランナーは50人。中でも今回、30回の連続完走に向けて特別な思いを抱く男性がいる。
週に4日、10キロを1時間で走る練習
仲宗根昇さん:
30回が掛かっているのでちょっとプレッシャーがありますね

スタートとゴール地点である沖縄市の「沖縄県総合運動公園」で軽快な足取りを見せる仲宗根昇さん、73歳。

仲宗根さんは、1993年の第1回大会から毎回「おきなわマラソン」に出場し、全て完走している。

仲宗根昇さん:
健康維持のためにやっています。マラソンが終わったら飲酒できるかなと思って、それを楽しみに今は控えています

沖縄市与儀で長年自治会長を務めた仲宗根さんは、今回30回の連続完走記録が掛かる市民ランナーの中でも3番目に高い年齢だ。
年齢を重ねても完走できるよう週に4日、10キロを1時間で走るトレーニングを続けている。

さらに仲宗根さんは起伏の激しい「おきなわマラソン」を攻略するためある特訓をしている。
それが「坂道ダッシュ」だ。

仲宗根昇さん:
肺活量が強くなります。インターバルでやっているからです。呼吸困難で疲れるので、肺活量を鍛えればそれほど疲れは出ません
義理の弟のためにも
仲宗根さんをマラソンの世界に誘ったのは義理の弟・宮平新正(しんしょう)さんだ。

仲宗根昇さん:
彼に勧められてから第1回大会から走っています
2人は「おきなわマラソン」での連続完走記録の更新を目指し切磋琢磨してきたが、3年前に宮平さんは病に倒れ71歳で帰らぬ人となった。
仲宗根昇さん:
寂しかったですね。本人も残念に思っているはずです
宮平さんがかなえられなかった「30回の連続完走」という目標を仲宗根さんがかなえる。
仲宗根昇さん:
彼の分まで頑張らなければいけないと思って、ぜひ30回は達成したいです

マラソンの魅力を教えてくれた宮平さんへの感謝の気持ちを胸に、仲宗根さんは42.195キロを駆け抜ける。
(沖縄テレビ)