モロー反射による不安が強いと、どうしても不安や恐怖から「できない」が起こります。
子どもは本来、潜在的な力を秘めています。安心感があれば、その力を引き出すことは不可能ではありません。「家庭」という、子どもがもっともリラックスできる環境でお母さんやお父さんと一緒なら、子どもも安心して本来の力を発揮できるでしょう。

また、原始反射が残っている子どもは、目から入る刺激に敏感です。あちこちに気になるものがあると、集中できなくなってしまうこともあります。
教室では子どもの気が散らないように、できるだけ白い空間で必要以上に壁に張り紙なども掲示しないようにしています。
ご家庭では、白い空間をつくることは難しいにしても、テレビを消す、ゲームやスマホは目につかないところに置くなど、環境をととのえてから行いましょう。
安全性の上にあるのが「楽しむ」ことです。原始反射を統合する動きは、トレーニングという名称がついていたとしても、厳しいものではありませんし、リハビリとも違います。
子どもが嫌がらないもの、楽しんでできるものを選ぶことが大切です。そうすれば、おのずと能動的になってきます。子どもがやる気になるものでなければ意味がありません。毎日の生活の中で、遊びのように取り入れていきましょう。
子どもがやりたいことを大切に
「困った行動や癖」に対応して、効果的な動き(原始反射統合ワーク)を紹介しますが、「うちの子には絶対、この運動・遊び(動き)をやらせたい」と思っても、子どもがやりたがらないものは無理にやらせないようにしましょう。