では、これをどうするか。逆にいえば、不安や緊張を感じにくくなればモロー反射は出にくくなります。それを遊びの中で体験していきます。

モロー反射がととのうと…

たとえばバランスボールの遊びで、モロー反射をととのえる動きをしていきます。そうすると、遊んでいるうちにモロー反射がととのい、結果、癇癪や緊張や怖がりが軽減するのです。

多くの親御さんは、わが子の困った行動や癖に悩んでいます。当然ですよね。でも、「癇癪や怖がりは性格ではなく、モロー反射が残っていたからだ」とわかれば、どうでしょう?気持ちが明るくなりますよね。同時に、子どももとてもラクになるはずです。

ただし、それが厳しいトレーニングのようなものになってしまったら、本末転倒です。子どもにとって楽しいと思えるものから始めましょう。

LUMOが子どもと一緒に目指しているもの(『発達障がい&グレーゾーン 楽しく遊びながら子どもの「発達」を引き出す本』より)
LUMOが子どもと一緒に目指しているもの(『発達障がい&グレーゾーン 楽しく遊びながら子どもの「発達」を引き出す本』より)

LUMOでは子どもと一緒に目指すものを、ピラミッドの図にして表しています。

もっとも重要なのは「安全性」です。

ケガをさせないといった身体的な安全性はもちろんですが、心理的な安全性も必要です。モロー反射が出ないように、安心感の中でできることがとても大切です。

安心感が潜在的な力を引き出す

親御さんが教室を見学しているとき、マット運動で前転や後転をしているわが子を見てびっくりされることがよくあります。

それは指導員と子どもが信頼関係を築き、安心・安全な環境をつくるように配慮しているからです。