岡山県鏡野町で企業が検討している風力発電事業に、住民団体が反対している問題についてです。すでに町と企業の間で地質調査に関する契約が結ばれていたことが分かり、住民団体が1月28日、契約の解除を求めました。

町に契約の解除を求める要望書を出したのは、住民団体の「鏡野風力発電を考える会」などです。計画では、東京の再生可能エネルギー関連企業が町内の山間部で、国内最大級となる直径約140メートルの風車を最大で25基、設置し、2030年の発電開始を目指しています。

これに対し住民団体は自然環境や景観を壊し、暮らしへの影響があるなどと反対していて、2024年の12月定例町議会では、計画反対の請願が採択されました。

一方、町はすでに企業が地質調査で町有林を使えるよう賃貸契約を結んでいて、その事実が住民団体によって開示された文書により明らかになりました。

(鏡野風力発電を考える会 大角香櫻里代表)
「議員の過半数で採択されたものは町民の大多数の意見だと町に受けとめてもらいボーリング調査(地質調査)をさせることは事業を推進させることに他ならないのでやめてほしい」

(鏡野町 山崎親男町長)
「賛成している地元の人もいる。行政としては将来に対しての遺恨が残らないよう(事業を進めるか)判断する材料がほしい」

住民団体は町に対し町有林の使用許可に関する基準などについて文書による2週間以内の回答を求めています。

岡山放送
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