大阪・関西万博まであと3カ月を切った。
20年前に開催された「愛・地球博」では、毎日通い、一躍有名となった「万博おばあちゃん」と呼ばれる女性がいる。
■【動画】毎日万博に行くため大阪に引っ越し…チケット代80万円の「万博おばあちゃん」
その女性が万博の開幕に向け新たな生活を始めていた。
大阪メトロ中央線の新たな駅「夢洲駅」。万博会場に直結するまさに「万博の玄関口」が19日、ついに開通した。
山田外美代さん:ウフフフフフフフ。
笑顔を見せるのは愛知県に住む山田外美代さん。75歳。
山田外美代さん:パビリオンが見えてくると、ここから写真撮ってるのとは違うね。
息子の山田和弘さん:いつもあのフェンスから入りたいねって。
山田外美代さん:動物園の檻みたいに。
■「愛・地球博」に魅了され、毎日会場に足を運ぶように

山田さんは2005年に地元・愛知で開かれた「愛・地球博」に魅了され、会期中の185日間、毎日会場に足を運び一躍有名人に!
「万博おばあちゃん」と呼ばれるようになったのだ。
以来、世界各国で開催される万博に全て足を運び、上海や韓国の麗水(ヨス)万博では、現地にマンションを借りるなどして毎日通い詰めるほど大ファンに!
■大阪での万博開催が決まると早速会場の下見に
大阪での誘致が決まるとさっそく夢洲会場を下見…
山田外美代さん:何もないわ…
そして2018年、開催が決まった瞬間は… 歓喜に沸く道頓堀に“万博おばあちゃん”の姿があった。
(Q決まった瞬間どんな思いでした?)
山田外美代さん:合格発表の息子の時よりも10倍ぐらいうれしかったです。
(Q毎日行かれるんですか?)
山田外美代さん:毎日行きます!
■「万博に毎日通いたい」という思いから大阪に引っ越した「万博おばあちゃん」

そんな「万博おばあちゃん」は今、どうしているのか? 開幕までおよそ3カ月となった1月16日。なんと、大阪に引っ越していたのだ。
「大阪・関西万博に毎日通いたい」という山田さんの強い要望で、夫と息子の家族3人で会場近くの団地を借り愛知との「2拠点生活」を始めていたのだ。
今の楽しみは部屋から万博のシンボル「大屋根リング」を眺めること。
山田外美代さん:毎日ここドアを開けるのが楽しみで、ずーっと見ていますね。
そして玄関には下駄箱と思いきや、中には、ずら~りと並ぶ「ミャクミャクグッズ」その数およそ100点。
山田外美代さん:かわいいこれ!色んな所に来てお尻をキュンキュンキュンとふると、わっ!とかなってずっとビデオ撮っちゃう。
■なぜここまで万博を愛するのか

なぜここまで万博を溺愛するのか。 それは「愛・地球博」での経験にあった。
実は、「愛・地球博」が始まる前までは、毎日病院通いをしていた山田さん。 しかし、万博会場に足を運ぶうち、体調が良くなっていったという。
山田外美代さん:結局血液検査やっても、すごく甲状腺もいいし、(医師に)とてもいいよ。毎日行けるように万博頑張りなさいって言っていただきました。だから万博はお医者さま以上でしたね。
初めは「リハビリ」目的で通っていた万博でしたが、世界各国の人とのコミュニケーションをとる中で徐々に魅了されていったのです。
■「万博会場の中にはもう1つの地球がある」と山田さん

山田外美代さん:私が日本人で、他国の人に日本の文化を教えてあげたら、すごく喜ばれて。コミュニケーションの取り方が、たぶん万博の中から学んだ。万博会場の中にはもう1つの地球があるっていうのは認識しましたね。
引っ越してきてからおよそ1カ月。初めて暮らす大阪には慣れたのか?
息子の山田和弘さん:大阪の方元気なのでこの元気に勝てるのかって。
山田外美代さん:言葉に風圧を感じます。いい人が多いっていうのはここに来てから認識しました。なんでもないのに声かけてくれたり、面倒見がよくて。
■万博のチケット代は約80万円!

関西弁に若干戸惑いながらも、大阪・関西万博でも目指すのは、毎日通うこと。 家族3人で入場チケットなどおよそ40枚を購入。その額およそ80万円だ。
山田外美代さん:万博に乾杯で。
大きなお金はかかりましたが…今は家族みんなが万博のとりこだ。
息子の山田和弘さん:一番行きたくないとかやめろとか文句言ったのはここ(父)なのに一番楽しんでるのはここ(父)なんですよ。
夫・鐘敏さん:歳が歳ですので元気で万博楽しんでくれれば一番いいですね。万博が元気の源やでね。
「万博おばあちゃん」は首をなが~くして開幕の日を待ちわびている。
山田外美代さん:期日に間に合わないのかなと思って心配してましたけど、すごく早く思ったより早くできているのと、開業するんだという実感はあります。ぜひ毎日健康で行きたいと思ってます。
(関西テレビ「newsランナー」2025年1月20日放送)