お人形と楽しそうに踊る男の子。
よく見ると、男の子にそっくりに見えます。

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依頼した家族:
仲良くしてね。

男の子:
うん!

これは障害のある子どもの特徴を、そのまま再現したお人形「my doll(マイドール)」。

作っているのは、大学2年生の坂田莉心さんです。

坂田莉心さん:
人形は全て五体満足で、理想像の人形しか置いてなくて、障害を持つ子は「私って普通じゃないんだ」と本当に無意識にはいってきちゃうのかなと思って。

障害は「ひとつの個性」。
その思いで、全国の障がいのある子どもたちに、“自分そっくりの人形”を無償で届けています。

きっかけは、知的障害のあるお兄さんの存在です。

坂田莉心さん:
兄は、多少は確かに会話もできないし、一見すると怖いかもしれないのですけど、優しい心の持ち主だし、凄い笑顔もかわいいし。

“ありのままの自分を好きでいてほしい”と、これまでに届けた「my doll(マイドール)」の数は20体以上。

今回、人形を贈るのは、黒目が中心によってしまうなどの障害がある4歳の男の子です。

莉心さんは、写真と人形を何度も見比べ、約1ヶ月かけて、その特徴を再現していきます。

坂田莉心さん:
クリスマスプレゼントになっちゃうこれ!嬉しい!完成でーす!いぇーい!

依頼した家族:
見せたらニコニコで、寝るときも一緒に寝たね。お外にも連れ出していっているようなお気に入りになってくれて、うれしいね~!

男の子:
うん!

こうした子どもたちの笑顔のために、莉心さんは世界にひとつしかない人形を届け続けているのです。

坂田莉心さん:
渡した瞬間、本当に笑顔で飛び跳ねて喜んでくれて、本当に涙が出るくらい嬉しかったので、求めてくれる子がいる限り、ずっとやり続けていきたいなと思います。

障がいのある子どもたちが、ありのままの自分を好きでいられるように坂田さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」12月25日放送より)