白衣姿で、配線をつないでいるのは、高校2年生の岡部真央さん。

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“命を守る衣服”を開発中のスーパー高校生です。

岡部真央さん:
倒れているのか、起きているのかとか、体の傾きや加速度を測るためのセンサーです。

作っていたのは、心拍数や体の動きを記録し、パソコンやスマートフォンで確認できる装置。

衣服と一体化させることで、装置を取りつける抵抗感をなくすとともに、“洗濯できる健康デバイス”を目指しています。

岡部真央さん:
硬いセンサーを、テープみたいにペラペラで軽いセンサーにしていきたいと思っています。

学校の授業以外は、研究にすべてを注いでいるという岡部さん。

その熱意の裏にあったのは、最愛の父との突然の別れでした。

岡部真央さん:
私が中学2年生の時に、父が突然死してしまって、その時に、自分が何もできなかったのが本当に悔しくて。

父・義夫(よしお)さんは、持病などもなく健康面で問題はなかったものの、3年前に突然会社で倒れ、帰らぬ人となりました。

岡部真央さん:
もし、リアルタイムで健康状態が分かっていたり、体調の急変が分かっていたら、父の突然死を防げたかもしれないなと思って、健康デバイスの開発を始めました。

父の遺骨が入ったペンダントをいつも身につけているという岡部さん。

“多くの人の命を救いたい”とお父さんと二人三脚で、研究を続けています。

岡部真央さん:
このデバイスを完成させて、すべての家族の方々が孤独死・突然死などで悔しい思いをせずに、楽しく生きていられるような世界を作りたいと思っています。

健康デバイスで“多くの人の命を救う”ため、岡部さんの研究はあすも続きます。