阪神タイガースの秋季キャンプが高知で行われ、藤川球児監督にインタビューすると、地元・高知への思いを語ってくれた。そして、同じく高知出身でプロ3年目・森木大智投手に現在の心境と2025年シーズンの抱負を聞いた。

地元食材でもてなし 高知の発展願う

高知・安芸市で行われている阪神タイガースの秋季キャンプ。11月11日の練習終わりに藤川球児監督に話を聞いた。

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藤川監督は「僕も今回ユニホームを着ることになりましたけど、ここまでは本当にプロ野球のチームが(高知に)来てくれることに感謝をしていました。なので県民の皆さんも、プロ野球のチームが高知でキャンプをはってくれるということにある意味で感謝して、ぜひ高知の“おきゃく文化”を精一杯利用して、来てくれた県外の皆さんに対して高知の良さをどんどんアピールしてもらいたい」と話し、会話の端々にふるさと高知への思いが見えた。

その言葉通りキャンプ中、取材に来た報道陣に、藤川監督の発案で用意された弁当が振る舞われたこともあった。11月7日には、かつおのフレークなど高知の食材をふんだんに使ったスパイスカレーが登場するなど、高知の食材を使って、高知の店が作った料理でもてなした。

「高知県が僕の地元で、僕も18歳で(高知を)出ましたけど、高知ファイティングドッグスにいる間、この高知の街中ですごく皆さんにお世話になって、料理も食べさせてもらうことがあったりして。そこで高知の地場産品の良さを各メディアの方に、もし口に運んでいただけたら、また高知県の発展になるかなと」と、高知への恩返しの気持ちもあるようだ。

「はい上がってくるのをじっと待つ」

そして、同じ高知出身で高知高校からドラフト1位でタイガースに入り、2025年シーズンからは育成契約になる森木大智投手(21)にも言及した。

藤川監督は「(森木投手は)かなり大きな壁にぶつかってます。県民の皆さんの応援だとか、森木自身がもう一度、二度、三度と自分を見つめ直して彼自身が成績を残さなければ、皆さんの目の前で投球するというのはすごく難しいです。それぐらいプロの世界というのはレベルが高いので、はい上がってくるのをじっと待つというか、やってほしいなと思います」と、高知のファンに森木投手の応援を呼びかけた。

本人の胸中を知るため、森木投手にも単独インタビューを行った。
森木投手に、高知に帰って来た時落ち着くか聞くと「地元なので、ファンの方々も地元の方ばかりなのですごく温かみを感じる」と話す。

高校時代に思い描いていた理想の姿と、プロ3年目を終えた今の姿を比べて思うことは、「少しだけ、こうなるの嫌だなという想像していた通りになっているというか。ある意味想像した通りになっているという感じはある」と、森木投手は自身の現状について語った。

4年目の目標は「支配下復帰!」

中学・高校時代から常に注目され続けていた森木投手は、プロに入ってからは思うような活躍ができなかった。そのため、2025年シーズンからは現在の支配下選手ではなく、1軍の試合に出場できない育成選手としての契約となる。

今の一番の課題は制球力のアップだという森木投手は、「ストライク率をまずは上げていきたいと思ってて。そのためには全体的なフォームのリズムだったりとか、メカニック的な部分がすごくぐちゃぐちゃになってたんで、そこを見直す時間にキャンプをあてています」と話す。

試行錯誤しながらキャンプ期間を過ごす森木投手は、藤川監督について「食事会場でたわいもない会話というか、すごく接しやすいしゃべってくれる監督なので、すごくコミュニケーションをとらせてもらっている。野球を始めたきっかけの人でもありますし、あの藤川監督のまっすぐを投げたいと思って野球を始めたので。(藤川監督を)目指したい部分もありますけど、球界を代表するような投手になりたいというのは今でも思ってます」と話す。

森木投手にとって新しい風が吹きそうな予感のプロ4年目。
2025年の目標は、「支配下復帰です!まずそこが1番の目標ですし、そこから1軍で勝てるように取り組みたいと思っています」と意気込みを語った。

最後に、森木投手は「ここ3年間ぐらい、いい結果を残せていませんが、温かく見守って応援していただけるだけで活力になっているので、来年は覚悟決めて頑張るので応援よろしくお願いします」と、地元高知のファンへメッセージを送った。

(高知さんさんテレビ)

高知さんさんテレビ
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