「重要なお知らせになります。こちらは総務省電波管理審議会です。あと2時間で、現在お使いになられている電話機全ての通信サービスを停止させていただきます。オペレーターにお繋ぎをご希望の方はダイヤル1を押して下さい」
75歳男性 646万円騙し取られる
電話の相手が名乗ったのは実在する「総務省電波監理審議会」。「あと2時間で通信サービスを停止する」と通知し、ダイヤル1を押すように促して来る。テレビ西日本報道部が入手した音声ガイダンスだ。
この記事の画像(7枚)しかし、実はこの電話、全国で被害が相次いでいるニセ電話詐欺なのだ。もし、言われた通りダイヤル1を押してしまうと犯人が電話口に出てさまざまな嘘で不安を煽って来る。
県内でもこの総務省を騙るニセ電話詐欺が複数確認されていて、春日市の75歳の男性は646万円を騙し取られた。
警察によると75歳の男性は2024年10月、総務省を騙る自動音声に促されてダイヤル1を押してしまったところ、電話に出た犯人たちから「あなた名義の携帯電話が特殊詐欺に使われた」「あなたに逮捕状が出ている」「資産を確認するため指定の口座に金を振り込むように」などといわれたという。
そして男性は、預金や生命保険を解約して金をつくり、指定された口座に2回に分け、合わせて646万円を送金してしまったというのだ。
「0110」警察と思わせる着信に要注意
今回の総務省を騙った詐欺電話だが、電話が掛かってきたとき、実際に総務省の代表番号が表示されるケースも多いという。詐欺グループが何らかの方法で電話番号を偽装している訳だ。またこのほかにも、警察署を示す「0110」を末尾に使った番号が使われたケースも6月から9月にかけ35倍に急増していて、警察が警戒を強めている。
総務省は、詐欺電話に注意を呼びかけていて警察も「お金の話が出たり、支払いを要求されたりしたときは必ず詐欺を疑って欲しい」としている。
(テレビ西日本)