11月11日、午後2時半ごろから行われた、首相指名選挙。
この記事の画像(13枚)自民党の石破茂氏と、立憲民主党の野田佳彦代表の2人が争う形となりましたが、30年ぶりの決選投票の末、石破氏が221票を獲得。「第2次石破政権」が発足しました。
しかし、このとき中継に映った石破氏の“ある姿”に、「あり得ない」「しっかりして」と批判の声が。
神妙な面持ちで、腕を組みうつむく石破氏…。その目は閉じているように見えます。
途中頭が何度か上下し、そのままうつむいて動かなくなる場面も。
横に座る林芳正官房長官が、心配そうに見つめます。
このときの様子について、林官房長官は、こう釈明しました。
林芳正官房長官:
総理は深夜まで多忙を極める毎日を送っておられますが、本日は風邪気味で風邪薬を服用されていたと聞いております。風邪気味であることを除けば、健康状態に何ら問題ないと、承知しております。
野党との連携は?政治とカネの問題も…
決戦を制して、総理大臣に就任した石破茂首相ですが、与党の議席は過半数を割っており、今後、厳しい政権運営を迫られることとなります。
11日の午後10時半ごろに開かれた会見では、野党との関係について…。
石破茂首相:
他党にも丁寧に意見を聞き、可能な限り幅広い合意形成を図れるよう、指示をいたしたところであります。ゴホンッ。
まだ体調が万全ではないのか、言葉の最後に咳き込む場面も。さらに、103万円の壁の見直しについてはこう話しました。
石破茂首相:
我々与党として、真摯に検討させていただくというふうにお伝えしているところでございます。そのことによって、どれだけ手取りというものを増やすことができるか。もちろん、国民民主党の方々がそういうご主張をなさり、多くの支持を得たと言うことは、極めて重要なことだと思っております。
さらに、気になるのは「政治とカネ」の問題。
石破茂首相は、年内の政治資金規正法の再改正に意欲を示しており、自民党も、裏金議員に対し政治資金収支報告書への不記載額の返金を求め、総額7億程度を国庫や被災地に寄付する方向で調整に入っています。
11日夜の会見でも、裏金議員に対して、政治倫理審査会への出席を促すと明言しました。
石破茂首相:
政倫審も含めまして、それぞれの責任の疎明、弁明をどうすればいいのかというのは、政倫審を含むあらゆる場所で説明の機会を設けるように促していかねばならない。
岩田氏「小幅」な人事
11日、第2次石破内閣が発足後、新たに3人の閣僚が任命されました。
法相に鈴木馨祐氏、農水相に江藤拓氏を起用し、公明党の斉藤鉄夫代表の後任である国交相に、公明党の中野洋昌氏がそれぞれ就任します。
この選出について、「めざまし8」のコメンテーターであり、ジャーナリストの岩田明子氏は、こう指摘しました。
――今回の組閣のポイントはどこでしょうか?
ジャーナリスト 岩田明子氏:
本当に小幅というか、落選した人の交代にとどめたというところですね。もうひとつは、石破茂首相主導とはなかなかいいがたい、組閣だったのかなと思います。
石破さん自身、党内野党という立場でしたから、森山幹事長ですとかいろんな方の意見を配慮しながらの人事だったんだろうと。
あとは、第一次石破内閣を発足してまだ40日ですので、交代させるには日が浅かったというのがあるのかなと。
それから、今後予算委員会で、失言ですとか、スキャンダルが閣僚に出てくると、身体検査を通過していないような人たちが新たに入ってくると、もう今は少数与党ですから、不信任決議案をいつでも可決する状態ですので、とにかく安全運転で今回の組閣はいったんだなと感じました。
MC谷原章介:
政治資金の流れが見えやすいかたちでどうしていくのか、そこの透明性を担保して公開するのか、そのかたちをきちんと改革してほしいですね。
(「めざまし8」 11月12日放送)