女性特有のものと思われがちな「更年期障害」。しかし、40代以上の男性の6人に1人が該当すると言われています。

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俳優や画家として活躍中の片岡鶴太郎さん(69)も、過去に更年期障害の症状で悩んだといいます。

俳優・画家 片岡鶴太郎:
更年期障害というのは、女性特有のものだと思っていたから、男性にはそういうものはないというふうに勝手な思い込みがあったもので。毎朝、毎朝、鉛を飲んだような重苦しさっていうんでしょうかね?何だか知らないけど、起きてうわ~って。まさか俺、今こうやって、ちょっと鬱々としているこの精神状態って、「これが男の更年期なの?」って。

症状を自覚したのは、50代に入った頃のこと。当時は、仕事に物足りなさを感じていた時期だったといいます。

俳優・画家 片岡鶴太郎:
人と会って話していても、(以前は)話題に夢中になって話してられたのに、今はふっとその話題に乗り切れない。我を忘れて、没入できるっていうことができなくなっているっていうかね。
仕事的には、例えば絵を発表したのが40歳ですから。毎年、毎年、展覧会をやっていますけど、(症状を自覚した50代の時点で)10年やっていますから、やるっていうことは、もう当たり前だなっていう、ある種その新鮮なニュースではないというか。
ドラマ役者としてもいろんな役をやっていて、(当時は)老けでもないし、若くもないという、ものすごいこう中途半端な年齢になっていますから、頂いている役は一生懸命やっていても、どっかで「もっと刺激のある役をやりたいのに」ちょっと物足りなさを感じているっていう。

そんな鶴太郎さんを変えたのは、今では10年以上続けているという「ヨガ」でした。

俳優・画家 片岡鶴太郎:
運動と食事、これが大事だということを、ものすごく改めて感じましたね。運動と食事(の見直し)で、その後でヨガをやるようになって。非常に、ポジティブな思考にどんどん変わっていった。

――簡単にできるヨガのポーズはありますか?
まずストレッチが大事だと思うんです。親指を中に入れまして結びます。そして息を吸いながら両肩を上げます。吸って、思いっきり吸って肩をあげながら。吸いきったら吐きながら(肩を)フンって落とします。これを10回やってください。これ、肩こり治りますよ。

「誰でも更年期障害になりうる」ことを知る

順天堂大学大学院の堀江重郎主任教授によると、「緊張」や「周囲の評価を得られないこと」などが原因で男性ホルモンが減少し、引き起こされるという“男性の更年期障害”

順天堂大学大学院 堀江重郎 主任教授:
(症状は)やっぱり「疲れやすい」っていうことがありますね。それから「十分眠れない」、いい睡眠ではない、「おしっこが近い」。あとは、いろんなことが「面白くない」ですね。だから笑わなくなるというような症状があります。

「めざまし8」が11月2日に、順天堂医院にあるメンズヘルス外来を取材すると、「更年期障害」の症状を訴える多くの男性が訪れていました。

2年前から更年期障害の症状で悩んでいる男性(50代):
ホットフラッシュ、夜中に突然ブワーって汗かく、パソコンやっていて汗バーってかくのが始まったんですよ。自分は男性更年期なんてあるのは知らなかったんで、その時は熱中症だと思ったんですよ。

一時は、起き上がることすら難しくなり、休職を余儀なくされたという別の患者は、病院で治療を続けたところ症状の改善がみられているといいます。

男性(50代):
(月の)後半の方になると力がなくなってくるというか…。(ホルモン注射を)打ってみたら、私の場合はすぐに反応して、今はかなり(気力が)上がっている感じです。

順天堂大学大学院 堀江重郎 主任教授:
男性の場合、症状は自覚はしているんです。ただ、多くの人が年のせいだと思っているんで。男性の場合、いつでも誰でも更年期になりうるということをやっぱり知っておいた方がいいですね。

堀江主任教授によると、更年期障害の対処法としては…
(1)筋肉を動かす、(2)ビタミンD・亜鉛を摂取する(サケ・貝類がおすすめ)、(3)仕事・家庭以外にコミュニティーをつくる(自分を評価してくれるコミュニティーをつくる)ことが大切だといいます。
(めざまし8 11月8日放送)