谷仲さんは過去に、その針が刺さった経験があるという。
「治療や移動のため、ちょっと無理やり動いてもらった時に怒られて、長靴に針が刺さったことがありますが、アッサリ貫通して脛(すね)にちょっと刺さりました」
刺さり方のイメージは、「割り箸と一緒に入っているつまようじに気づかず、うっかり指に刺してしまったのと同じ感じ」だったとのこと。

ヤマアラシから刺してくることはまずないが、安全のため、基本的に飼育員はヤマアラシと同じ空間に入る時は「熊手」などの身を守る道具を持って入る。
しかし、このときの谷仲さんは油断して持っていなかったため刺さってしまったとのことで、「私の自業自得です」と話していた。

身を守るために鋭い毛を持つ、アフリカタテガミヤマアラシ。その毛は体の部位ごとに太さや長さが違っていたり、体格や年齢ごとにツヤや薄さも異なるそうだ。動物園で見かけた時はよく観察してみると面白いのではないだろうか。