温室効果ガス削減に向けてCO2だけでなく、フロンの排出削減が重要になっています。代替フロンの温室効果は、CO2の約100倍から1万倍であり、東京都が対策に乗り出しています。
家庭用冷蔵庫や自動販売機などは、フロンからノンフロンに切り替えられていますが、スーパーなどにある業務用の冷蔵ショーケースや大型の空調設備には、技術面や効率性などから特定フロンや代替フロンが使用されています。
この記事の画像(4枚)不具合や解体される際などにフロンが漏洩されることがあり、東京都の代替フロン排出量は、年々増加しており、2022年度の速報値では都内全体の温室効果ガス排出量の1割程度にあたるCO2に換算して、約639万トンまで増加しました。
このため都は、業者に対して抜き打ち検査を実施するなど漏洩の監視を行っているほか、ノンフロン機器の導入を促進するため、12億円の予算を組んで補助を実施しています。
都はフロン機器の徹底管理などにより、2050年までに排出量ゼロを目指しています。
企業も様々な対策を講じていて、旭化成は日本冷媒・環境保全機構・JRECO格付けでAランクに選出されています。
旭化成は主要な国内工場に冷媒管理システムを導入し、空調機器などに使用されているフロン類を一元管理します。
山本恵一旭化成環境安全部環境グループ長:
旭化成では、フロン類の冷媒管理システムを既に導入している工場群で、非常に効果を発揮しておりますので、まだ導入しない工場群にもシステムを導入して、一元管理を進めていきたいと考えております。それを通して、フロン類のさらなる管理徹底を目指します。