あとを絶たない「空き地トラブル」。
新築で建てたばかりの家に、隣の空き地から草が大量に伸びてきていて、頭を悩ませる住人が悲痛な声を上げた。
空き地の除草の相談は、年に数千件もあるというが、現状は行政による明確な対処基準がなく、自身で対応せざるを得ない現状だ。
草がフェンスから敷地まで侵食…
“空き地トラブル”に頭を悩ませているとして、投稿者が19日、フジテレビに寄せた映像。
この記事の画像(23枚)生い茂った草が、境界のフェンスをのみ込み、敷地まで侵食してきている。
投稿者は2年前、茨城県内に新築で家を建てたばかりだという。
力いっぱい草を引っ張っても、引き抜くことができないほど、絡まってしまっている。
被害を訴える住人:
ここからずっと伸びてくる感じですね。だいぶ今はカットされてるんですけど、きのうまで、このあたりまで伸びてましたね。
自宅は手入れのしやすさを考え、人工芝にしたものの、隣の空き地の草を刈るためだけに、鎌を購入した。
草が生えてくると、物置も自由に開けられない状態となっていた。
さらに、設置してある給湯器の内部にまで伸びていたという。
被害を訴える住人:
こういうのが怖いですよね。ここがもしダメになったら、エコキュートの機械を取り換えるとかになっちゃったら、火事とかも心配じゃないですか、こういう機械ものって。
投稿者の住んでいる役所によると、空き地の所有者からの依頼で、年に2回除草しているという。
対処難しい空き地の除草問題…
一方で、こうした空き地の除草の相談が、年に数千件もあるという。
「イット!」は、登記簿をもとに、空き地の所有者が住んでいるとみられる住所へ向かった。
登記簿に記載されている住所にあったのは、3年前に建てられた自衛隊の宿舎だ。
「イット!」は周辺で聞き込みを行ったが、近隣の住民も所有者の行方は分からないとのことだった。
あとを絶たない空き地トラブルだが、こうしたトラブルに見舞われた場合はどうすればいいのか。
橋下綜合法律事務所・松隈貴史弁護士:
明確な基準がないので、なかなか難しいところ。何cm伸びたら切らないといけないとか定まったものがないので、所有者の方にお願いをしても、(対応)してもらえない場合であれば、ご本人で切る・除草するというような流れを取ってもらう形になる。
草によって皮膚が荒れた、ダニが湧くなどの実害がないと裁判で戦うことは難しく、まずは行政に相談してほしいということだ。
しかし行政によると、土地の所有者に通知を出しても、相談者が納得いく対応をしてもらうことは難しいのが現状だという。
(「イット!」9月20日放送より)