2022年、大分県別府市で起きたひき逃げ事件で八田與一容疑者が重要指名手配に指定されてから1年が経った。
依然、逮捕に至っていないことから、警察庁は重要指名手配を継続し、捜査特別報奨金の期限の延長も決めた。
「早く捕まってほしい」街の人たちから事件の早期解決を望む声
この記事の画像(6枚)この事件は2022年6月、別府市の交差点でバイクに乗っていた男子大学生2人が車に追突され、死傷したものである。
警察庁は2023年9月、現場から逃走した八田與一容疑者28歳を道路交通法違反ひき逃げの疑いで全国の警察を挙げて捜査する重要指名手配に指定。道路交通法違反での指定は全国で初めてだった。
重要指名手配指定から1年。
情報提供が増加するなどの効果はあったものの、今も逮捕には至っていない。
こうした中、警察庁は重要指名手配の継続を決定した。
街の人からは「全国的にポスターが張られているのを見ている。そういった意味で認知度は上がっていると思う」「早く捕まってほしい」「毎日心が痛んでいる」
「あそこ(現場)通る、バスで。いつも花を拝んでいる」などといった声が聞かれた。
有力情報には最大で800万円 捜査特別報奨金の期限も延長
また、警察庁は2023年10月末までだった捜査特別報奨金(上限300万円)の期限も1年間の延長を決めた。
これにより、引き続き、有力な情報提供には遺族などによる私的懸賞金(上限500万円)と合わせ、最大800万円が支払われる。
重要指名手配指定から1年。
亡くなった男子大学生の母親は「また1つの区切りを終えてしまったことが残念でなりません。どうか1日でも早い逮捕をお願いします」などとコメントしている。
重要指名手配指定から1年 情報提供は増加
この事件に関する情報提供の件数について。県警によると、8月末までにあわせて6937件の情報が寄せられている。
1年前の2023年9月に重要指名手配に指定され、報奨金の対象となったことが公表されたが、それ以降の情報提供は5458件で全体の8割近くを占めている。重要指名手配などが情報提供に大きな効果があったことがうかがえる。
容疑者と似た人物を見たといった目撃情報はあわせて6485件で、情報提供の大部分を占めている。
内訳は大分県内が461件、関東が2489件、近畿が812件、九州が870件、その他の地域が1233件、そして、インターネットなどが620件。
ただ、依然として有力な情報はないということで、県警では引き続き、八田容疑者に似た人物を見かけた際には通報するよう呼びかけている。
(テレビ大分)