コロナ禍以降、フードデリバリーが急速に発達したが、厨房を借り、客席を設けずにフードデリバリーをするクラウドキッチンが全国で広がりをみせている。その理由の一つは初期費用が抑えられることだ。広島では、小さくてもキラリと光るお店の開店が相次いでいる。
7つのお店がそれぞれのキッチンで営業
広島市にあるシェア型クラウドキッチン「ホーミーズキッチン」は、2021年にオープン。現在はデリバリー・テイクアウトがメインの7つの店舗が入っている。
この記事の画像(13枚)ホーミーズキッチンの小南慶次郎さんは、開業の動機について「飲食店は初期投資額が非常に高くなるが、クラウドキッチンなら低く抑えられる。チャレンジを応援したくてこの事業を始めた」と語る。
小南さんによると、コロナ禍が落ち着いてからフードデリバリーの勢いも一旦は落ちたが、今はまた上がってきていて、ほかにもクラウドキッチンの店を新たにオープンしたという。
女性二人のグミと焼き菓子の店
この夏に、ホーミーズキッチンに仲間入りしたお店の1つが、女性二人のお菓子の店「Pjerent.(プジェレント)」。
専門学校の同級生だった竹田莉奈さんと田中亜美さんがグミと焼き菓子を手作りしている。こちらを借りた理由は、やはり「初期費用が抑えられること。イベントでお菓子の販売をしたいので、製造の住所を借りられる所を探していたから」とのこと。
この夏誕生したスイーツブランド「プジェレント」の看板メニューが、イチゴ、レモン、マンゴー味など7色のフルーツ・グミジェリー。その中で、中西アナウンサーが気になったのが青いグミジェリー。何味なのか、いただいてみることに…。
竹田さん:
青い果物ではないんですけど
中西アナウンサー:
すごい爽やかな香り!ライチだ!最初は弾力があるんですけど、噛めば噛むほどだんだんゼリーみたいな柔らかさになる。他では味わえないグミですね
「おにぎり」をリヤカーで街を巡りながら販売
やはり2024年に開業したばかり「おにぎり」の店「That's Rice(ザッツライス)」。
ザッツライスの東果穂さんによると、具をいっぱい入れることにこだわっていて、イチオシは雑穀米のおにぎり。ただ、売り方がデリバリーではなく、ちょっと変わっている。
東さん:
実はリヤカーで移動販売しています。おかげで体力はつきました。
昔ながらの移動販売で広島を盛り上げようと、2024年3月から始めたリヤカーでのおにぎり販売。広島市中心部を巡りながら自慢のおにぎりを届けている。
常連客:
雑穀のモチモチがすごく美味しくて。誰にあげてもめちゃくちゃ美味しいねって言われるので、みんなに配ったりしている。リヤカーを押されている姿が可愛らしい。見かけたら、あ!見つけたみたいな感じになる
売りは具沢山と雑穀米
オープンから半年、少しずつ知られてきたザッツライスのおにぎりをいただいてみた。まずは一番人気の「だし巻き明太マヨ」。
中西アナウンサー:
いただきます。美味しい!すごい。一口目から具が口いっぱいに入ってきます。だし巻きの優しい味わいと明太、あとマヨネーズが合わさって、この相性が最高です。雑穀米がいいですね
東さん:
そうですね。モチモチとザクザクで。
続いて、やはり人気メニューの炒めた枝豆とベーコンに昆布を合わせた「ガーリックライス」。
中西アナウンサー:
美味しい!パンチがありますね
東さん:
そうですね。味濃いめだと思います。一味も入れているので
東さんのリヤカー、当初は近くの公園だけだったが、今は1km以上離れた街の中心部まで足を伸ばすようになったという。夢は小さな店でいいので、自分の店を開くことだという。
(テレビ新広島)