柔らかくもっちりとした麺。そして歯応えのいい“ごぼ天”と甘めに煮込んだ牛肉の最強コンビネーション!「資さんうどん」の人気ナンバーワンのメニュー「肉ごぼ天うどん」。1976年に創業し、福岡県を中心に九州全7県をはじめ西日本で69店舗を展開している北九州発祥のうどんチェーン店、資さんうどん。
この記事の画像(11枚)その北九州市民のソウルフード、資さんうどんが、いま新たな動きをみせている。
東京・神田に400人超の長蛇の列
東京・神田の一角。400人を超える長蛇の列があった。何の行列なのか?並ぶ人たちに話を聞くと「以前、北九州に住んでたので、ぜひ食べたいなと思って…」と話す人や「5、6年ぶりですね。私たちがちょっと小倉に住んでたことがあって…」と話す人。多くの人たちは九州出身だった。
人々が並んでまで食べたいお目当ては、北九州市が誇るソウルフード、資さんうどんだ。
7月中旬、JR神田駅近くでオープンした3日間限定のポップアップレストラン。たった3日間しか営業しないということもあり、ファンたちが朝から殺到した。
資さんうどんは初体験という女性に何時から並んだのか尋ねると「午前5時40分くらい」と驚きの答えが返ってきた。
胸に秘めたる“資さん愛”が爆発!
用意されたメニューは「肉ごぼ天うどん」単品と、肉ごぼ天うどん、カツとじ丼、ぼた餅が全てミニサイズでセットになった「資さんしあわせセット」の2種類。合計400食の限定販売ということで、午前9時半からの整理券配布を待つ。
そんな中、見つけたのは「資」と書かれたTシャツを着た人。聞くとこの日のためにわざわざ購入したという。Tシャツだけでなく、カバンなどのオリジナルグッズを身に付けるほどの熱狂的なファンもいる。皆、それぞれ胸に秘めている“資さん愛”があるのだ。
予想を上回るお客さんが訪れたため、予定を30分早めて整理券が配布されたのだが―。「98、99…、ごめんなさい。ここですね。これ以降の皆さま、本日のご提供叶わぬ結果となっております」と残酷な宣言が告げられる。
「とても残念ですね」。「悔しいですね。ほんとに悔しいです」。漏れた人の中には朝の9時過ぎに並んだにもかかわらず、整理券を受け取れなかった人たちもいた。
懐かしい「肉ごぼ天うどん」再び
そして、いよいよ箸を付ける。大分出身で資さんファン歴20年という男性は「あー、やっぱこれだ。ゴボウそのまま揚げてるから、これは。ゴボウ本来の味でそのものの味を楽しめる」と感嘆の声をあげ、北九州市在住の過去があり5~6年ぶりの資さんとなる女性は「ん~、この味。肉の感じもこんな感じだった」と懐かしい味に思わず唸る。
関東といえば「そば文化」の方が強いイメージがあるが、フタを開けてみれば今回は大盛況となったポップアップレストラン。佐藤崇史社長に手応えを尋ねると「多くのお客さまにいらっしゃっていただいて、非常にありがたい。同時にこれから関東でお店を出していく上で、大きな自信につながった」と話す。
「初めての東京。両国の街に馴染めるか少し不安な資さん、48歳。皆さまからのエールをいただけるとうれしいです」ホームページには東京進出の第1号店として、両国に店をオープンすると掲載されていた。今後は東京に限らず、首都圏一帯で順次店舗をオープンする予定だという。
東京進出について地元の北九州市民に聞くと「資さんと読めないと思う。僕らは昔からだから読めるけど。まず食べてと。そしたら、すぐ良さがわかる」(男性)。「ずっと小さい頃から食べているので、東京の人にも楽しんでもらいたい」(男性)とエールを送る。「関東のお客さま、一人一人に最高の一杯を提供して、お客様に幸せを提供する。そうしたことに少しでも貢献できれば」と佐藤崇史社長は前を向く。
世界の「資さん」を目指して
資さんうどん、実は、関東の次はなんと世界を見据えている。佐藤社長は「海外進出に向けて調査を開始している」ということを明らかにしてくれた。「北九州の資さん」が「世界の資さん」になる日も近いかもしれない。
福岡から全国区、そして世界へ。進化を続け勢いが止まらない資さんうどんにこれからも目が離せない。
(テレビ西日本)