2季連続でリーグ降格を喫したバスケットボールB3の新潟アルビレックスBB。かつて地区優勝を果たしたチームは再建することができるのか…ブースターとのミーティングで厳しい意見や質問も寄せられる中、糸満社長が成績低迷の要因とその解決策について提示し、協力を呼びかけた。

シーズン開幕を前にブースターミーティング

8月19日に新潟県長岡市で開かれた新潟アルビレックスBBのブースターミーティング。

ブースターを前にアルビBBの糸満盛人社長は「おそらくこの数年間、ストレスだとかご不満だとか悩ましいところとか、諸々な思いを感じさせてしまっているだろうと感じている」と挨拶。

新潟アルビレックスBB 糸満盛人 社長
新潟アルビレックスBB 糸満盛人 社長
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加えて「『どうしたらそこまで落ちられるんですか?』というようなことを言われたのが、一番ショックだった」と話した。

成績低迷…2季連続の降格に「ストレスたまる」

Bリーグが発足した2016~17年のシーズンからトップリーグのB1で戦ってきたアルビBB。

しかし、2022~23年シーズンにB2に降格。当時の川上明社長は「選手が輝ける場所をつくり切れなかったことが経営として反省があるシーズンだった」と、1年でのB1復帰を目標に戦うと決意を述べた。

公開練習(2023年5月)
公開練習(2023年5月)

しかし、B2に舞台を移して戦った昨季は7勝53敗で最下位となり、B3への降格が決まった。

こうした状況にブースターからは「必ずブースターの声を聞いてくれというわけではないが、ブースターの声に反応しないことが積もれば、特に負けが続いている状況だと『何なの?』という形でストレスがたまるので、そういうのを改善していただきたい」「なぜ2年連続の降格となったのか」「見に行きたい・応援したいチームづくりをどのようにするのか」などの意見がクラブ側に寄せられたという。

成績低迷6つの要因 その解決策は?

糸満盛人社長は成績低迷が続いた要因について以下6つの問題点を説明。

十分な強化費確保できず
チーム編成の遅れ
GM・フロント連携不足
コミュニケーション不全
コンセプト不明確なまま
ケガ・体調不良選手多発

これに対しての解決策も提示した。

営業強化+経費削減で強化費維持
新HCの早期確定、速やかな編成着手・早期確定
代表強化本部長兼務、経験不足担保可能の編成ボード設定
コミュニケーション力重視での編成、日本人HCの登用、スタッフ体制の見直し
コンセプト明確化、十分なコミュニケーション継続の実施、一貫したチーム運営の履行
チームスタッフの再編成、関係法人との連携強化、練習場の再検討

「1年でB2復帰へ」本気度問われるシーズンに

この上で、糸満社長はブースターに対して協力を呼びかけた。

「どこよりも熱いブースターのもとでやれる環境なんだということを選手たちに体験させることは、皆様方に頼る部分も正直あるが、それは一つ大きいと思っている」

かつて、中地区優勝に貢献した鵜澤潤新ヘッドコーチを始め、上越市出身の五十嵐圭選手などのメンバーも復帰。

アルビBBに復帰 五十嵐圭 選手
アルビBBに復帰 五十嵐圭 選手

「新潟愛」あふれる経験豊かなベテラン選手を中心に、1年でのB2復帰を目標に掲げているアルビBB。

しかし、見据えるのはさらにその先、Bリーグのトップリーグへの復帰だ。ただ、選手やスタッフだけではチームの再建は成り立たない。

アルビBBのホーム戦の平均入場者数は中地区優勝を果たした18~19年シーズンに、最大3266人を記録したが、昨季は1500人減の1766人。

チームの再建には「ブースターの力が不可欠」だと話す糸満社長。今季はブースターとともに再建に向けた本気度が問われるシーズンとなりそうだ。

ブースターミーティング
ブースターミーティング

「この1年は流れを変える1年だと思っているので、勝利を届けることはもちろん、アルビレックスの試合を見て勇気をもらったとか、元気が出たという状況にすることに全力を尽くしたいと思う」

B1からB3へと転落したアルビBBの下剋上が始まる。

(NST新潟総合テレビ)

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