日本海リーグが開幕した。注目は2025年まで千葉ロッテで活躍し、2026年から石川ミリオンスターズに移籍した岩下大輝投手だ。

12年ぶり ふるさとのマウンド

4月7日、星稜高校出身の岩下大輝投手が12年ぶりに石川県のマウンドに上がった。「マウンドに上がるときの気持ちはどこでも一緒。自分のできることだけをやる。それが石川のマウンドに変わるだけなので」

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能登町で生まれ内灘町で育った岩下投手は2014年、2回の甲子園出場という実績を引っさげ、千葉ロッテマリーンズからドラフト3位で指名を受けた。当時の映像の中で若き岩下投手はこう語っていた。「まずはファンの方に名前を覚えられることと、自分という存在を多くの方々に知ってもらえるように努力していきたいです」

しかし1年目で右ひじを痛め手術を受けると、1軍への昇格は絶望的となった。厳しい時間が続いた。

波乱万丈のNPB生活

「入団から2、3年が経つにつれて、仲の良かった選手たちがクビになっていって、ある程度思いつめて投げている部分はありました」それでも4年目で1軍に初めて昇格すると、7年目の2021年には8勝を挙げる活躍を見せた。「勝った時の喜びは今までにないものを感じられたので、日本のトップレベルで野球ができたことは少しは誇りに思っています」

しかしその後、病魔が岩下投手を襲う。「病気になった時は少しメンタルが参っちゃうところがあって」3年前、脊髄が圧迫され足にしびれが出る病気を発症。手術を行い1軍のマウンドには復帰したものの、登板機会が減り2025年球団から戦力外通告を言い渡された。

地元球団を選んだ理由

他の独立リーグの球団からも声がかかったというが、岩下投手は地元球団である石川ミリオンスターズの一員になることを選んだ。「率直にうれしい部分もあり、大人になってやる野球っていうのは一味違ったものがあるので、それを金沢でできるというのは非常にうれしく思います」

「まだ投げられそうな雰囲気があったのでそれが一つと、あとは親族や友達に『まだできるんじゃないか?』ということで背中を押してもらった部分もあったので、それも大きいですかね」ただ、国内最高峰のNPBとは大きく環境が違うと感じているという。「言い始めたらきりがないくらいの環境の差がありますけど、固定の球場がないというか、拠点が2つあったり、時間指定があったりというのが『あ、こんな感じなんだ』って思いましたね。ロッテ時代は使いたい時に使える環境があったので、そこのギャップは感じています」

最年長として若手には背中で語る

現在29歳の岩下投手は日本人選手の中でチーム最年長だ。培った経験を若手選手に伝えることも期待されている。石川ミリオンスターズの岡崎太一監督は「若いピッチャーが色々質問をしたりだとか、彼がブルペンで投げている姿をじっくり食い入るように見ている姿もよく見かけるので、言葉だけじゃなくて姿でもいい影響を与えてくれていると感じています」と話す。

岩下投手自身も「教えているこっちも勉強になるので、それはそれでありがたい。もうちょっと僕も知識を深めないとなと思いましたし、色んな発見がありましたね」と後輩との関わりから得るものがあると話す。

オープン戦では3試合に登板し、いずれも無失点と開幕に向けて準備万端の仕上がりを見せた岩下投手。シーズン開幕を前に、その表情は晴れやかだった。「やっと始まるなって気持ちが強い。結局投げているのが好きなので、早く始まってほしいなって思います」

(石川テレビ)

石川テレビ
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