「団体」「個人総合」に続く「種目別・鉄棒」で、3つ目の金メダルに輝いた、体操男子・岡慎之助選手(20)。
この記事の画像(12枚)1つの大会で、3つの金メダルを獲得するのは、1972年のミュンヘンオリンピックに出場した加藤澤男さん以来、52年ぶり。あの内村航平さんでさえも、なし得なかった快挙です。
繰り返しの練習と“きれいな体線”
52年ぶりの快挙を成し遂げた、世界一の技。
岡選手は、どのようにして磨き上げてきたのでしょうか?
そのヒントは、小さい頃の岡選手の練習風景にありました。
岡選手が、小学2年生の時から所属していた、地元・岡山県の「おかやまジュニア体操スクール」の三宅裕二代表と、当時12歳だった岡選手の映像。
あん馬の練習をする岡選手に対し、三宅さんが「自分の両手で回さないと、足だけで回らないよ。体で回さないと」と指導すると「はい!」と返事をして、何度も同じ練習を続ける姿がそこにはありました。
取材スタッフから、今の目標を聞かれると…。
岡慎之助選手(当時12歳):
力技と着地の粘り、つま先やひざなどきれいにすることを、目標にしています。
このときから、“きれいな体線”を意識していたのです。
親友語る“強さの秘密”
さらに、岡選手の高校時代の同級生で、北京五輪フィギュアスケート男子シングル銀メダリスト・鍵山優真選手(21)は、“大の仲良し”だという岡選手の強さの秘密を、こう話します。
鍵山優真選手:
当時から「五輪に出たい」とか、明確な目標を持って口に出しているということ自体が、まず、すごいなと思いました。
そういう言葉を出せる選手は、そんなにいないと思うし、僕も最初は、あまり自分の口で勝ちたいとか言えるような性格ではなかったので、本当にしっかりとしたメンタルを持っているなというふうには思っていますね。
強さの秘密は、“あえて”目標を公言する、強いメンタル。
それを裏付けるように、パリ五輪前にフジテレビが行ったインタビューでも、パリ五輪の目標として「パリ五輪では絶対に団体で金メダルの獲得というところと、個人総合、種目別平行棒で金メダルの獲得です」と、メダルの3冠を宣言していました。
まさに、有言実行。すべての種目を終えた岡選手は…。
岡慎之助選手:
平行棒は目標としていた金メダルに届かなかったんですけど、自分らしい体操ができたので、本当によかったです。
(「めざまし8」8月6日放送より)