岩手・盛岡市の県立盛岡商業高校で7月16日にやり投げの練習をしていた男子生徒の首にやりが刺さった。首を貫通する寸前のけがだったが、命に別条はないという。やり投げ用のやりとはどんな形なのか?
男子生徒の首に“やり”刺さる
盛岡商業高校によると、16日午後5時半ごろ、陸上部に所属する2年生の男子生徒がグラウンドでやり投げ用のやりを地面に突き刺す練習をしていたところ、跳ね返ったやりの後ろ側が自分の首に刺さった。
この記事の画像(12枚)事故が起きたグラウンドに訪れた岩手めんこいテレビ・内記和人記者は「地面の砂がとても硬い印象」と話す。
高校によると、男子生徒はやりの一部が刺さったまま病院に運ばれたが、意識はあり命に別条はないという。やりは首の左側から刺さり貫通する寸前だったが、血管に大きな損傷がなかったという。
高校では、17日朝に全校生徒と全職員に向け、部活動の際は安全に十分留意するよう呼びかけた。
両端がとがったやり投げ用のやり
やり投げ用のやりはどういう形をしているのか、県営運動公園で見せてもらった。
地面に刺さる部分が銀色でとがっており、その反対側の後ろの部分もとがった形をしている。今回、高校生の首には反対側の部分が刺さったとみられる。
16日に男子生徒が使っていたのは、競技用よりも短い練習用のやりだったという。
県教育委員会「必要な対策を講じる」
岩手陸上競技協会の山崎孝一専務理事は「フォームを固めるためやりを地面に突き刺す練習法がある」とした上で、「こうした練習をする場合軟らかい土や芝生の上が望ましい」と話す。
事故を受けて県教育委員会の佐藤一男教育長は17日の会見で「再発防止に向け、必要な対策を講じる」「原因を究明して注意すべき点を今後、全ての学校に通知する」と述べた。
岩手県内では、2020年にも盛岡農業高校でハンマー投げの球が生徒に当たる事故が起きている。
(岩手めんこいテレビ)
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