バスケットボール女子・日本ーニュージーランドの国際強化試合(東京・有明アリーナ)は4日、2連戦の初戦が行われ、125-57のダブルスコア超で日本が圧勝。馬瓜エブリン(デンソー)は試合終了後のインタビューで「去年まであの3階席で解説していた。まさかこのコートでプレーできるとは」と感慨。この日女子日本代表戦史上最多となった1万1624人の観客に向かって「しっかりこの応援をパリまで届けてください!」と名物の“エブリン吠え”で呼びかけた。

終始日本がニュージーランドを圧倒 若手の山本麻衣、東藤なな子らが躍動

スタメンは宮崎早織(ENEOS)、山本麻衣(トヨタ自動車)、林咲希(富士通)、馬瓜ステファニー(CASADEMONT ZARAGOZA)、髙田真希(デンソー)の5人。試合は第1クオーターから山本が3ポイントシュートを3本決めるなど、試合開始直後からニュージーランドを圧倒する展開に。

対ニュージーランド初戦での東藤なな子(4日、東京・有明アリーナ)
対ニュージーランド初戦での東藤なな子(4日、東京・有明アリーナ)
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世界ランキングは日本9位に対しニュージーランドは26位と差があるものの、平均身長では約8cm高いニュージーランドを相手に3ポイントシュートを中心に赤穂ひまわり(デンソー)、チーム最年少23歳の東藤なな子(トヨタ紡織)らが躍動し、39-15のダブルスコア超で第1クオーターが終了。

3ポイントを中心に日本の勢いは止まらず、センターの高田が攻守ともに手堅く仕事をするなど安定した展開を続け67-34で前半終了。

対ニュージーランド初戦での山本麻衣(4日、東京・有明アリーナ)
対ニュージーランド初戦での山本麻衣(4日、東京・有明アリーナ)

後半も山本や東藤らのシュート力が冴えわたり、林も3ポイントを連発、宮崎のスピーディーな走りとパス回し、エブリンの多彩な攻撃や、ステファニーのインサイドでの切り込みも奏効。ディフェンスも手堅く、パリ五輪へ向け12人全員が実戦で練度を上げる好機となった形で、日本は125-57の完勝を果たした。

世界トップレベルのスコアラーともいわれる山本、女子日本代表最年少の東藤が著しい活躍をみせ、3ポイントを6本沈めた山本はチーム最多の20得点。15得点の東藤も、3ポイントを5本決めるなど躍動した。

パリ五輪へ恩塚監督 ディフェンス改善もさらなる攻守の課題克服へ最終調整

恩塚亨監督は試合後の会見で「テーマとしてディフェンスとコミュニケーションを大事にして臨んだが、プレッシャーをかけ相手を困らせたりリズムを崩すことは7、8割はできた」と評価。一方で、「瞬間瞬間でやり切れないこともあったが、それがオリンピックで勝敗を分けるポイントになる。課題として得ることができ、ゲームとして価値があった」と総括した。

対ニュージーランド初戦で選手らと話す恩塚亨監督(中央)(4日、東京・有明アリーナ)
対ニュージーランド初戦で選手らと話す恩塚亨監督(中央)(4日、東京・有明アリーナ)

一方オフェンス面で恩塚監督は「シュートが入らなかった後のオフェンスリバウンドの入り方と、マッチアップの遅れが気になっている」と改善すべき点をあげた。

女子日本代表は6日にニュージーランドとの第2戦に臨み、国内での国際強化試合を完了。いよいよ26日から開幕するパリオリンピックへ向け、最後の調整に入っていく。

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フジテレビ
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プライムオンライン バスケ取材班
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