大相撲夏場所で“史上最速優勝”を果たした大の里関。
優勝パレードで笑顔を見せる23歳に、集まった多くの相撲ファンから上がる割れんばかりの大歓声。

ファンは「ずっと応援してたんでうれしいです。自分のことのように」、「こんな早く優勝できると思ってもいなかったです。でも本当に強い」

“史上最速優勝”の快挙から一夜明け会見

快挙から一夜明けた27日。

“史上最速優勝”大の里関(23):
本当にようやく終わったなっていう感じです。でも次に向けてまた頑張らないとダメだなっていう気持ちになります。

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26日、大相撲史上最速優勝を果たした23歳の大の里関。
快挙を決めた一番は、あっという間の出来事だった。

星の差1つでトップに立ち、迎えた千秋楽。
勝てば優勝が決まる大一番の相手は、格上の関脇・阿炎。

大の里関を応援する石川・津幡町の人々
大の里関を応援する石川・津幡町の人々

ふるさと石川県でも多くの人が見守った。

立ち合いから激しく突いてくる阿炎をいなすと、力強く押し出し。

初優勝をつかみ取ると、ほっとしたような表情を見せた。

幕下付け出し力士として“史上最速”となる、初土俵から7場所目での優勝を果たした大の里関。
さらに「67年ぶりの新三役優勝」、「歴代2位タイとなる新入幕から3場所目での優勝」、「石川県出身力士として25年ぶり」など、記録づくめの初優勝となった。

相撲を教えた父・知幸さんは号泣、祝賀会では漫才のようなやり取りも

国技館に万来の拍手が鳴り響く中、顔を押さえ涙ぐむ男性が。
大の里関に相撲を教えた父・知幸さんだった。

優勝後に行われたパレードでは…。

—— どうですか、息子さんの勇姿を見て?
大の里関の父・知幸さん:

すごい…すごいの一言。とんでもない。

—— お父様たちが見てたのに気づきました?
“史上最速優勝”大の里関(23):

気づきませんでした。

—— 拍手を送ってましたよ。
“史上最速優勝”大の里関(23):

本当ですか。ありがとうございます。

そして祝賀会では、父・知幸さんから祝いの酒を注いでもらっていた。

—— 親子で会うのは優勝後初めて?
“史上最速優勝”大の里関(23)・父・知幸さん:

(2人声をそろえて)そうですね。
“史上最速優勝”大の里関(23):
もういいって。
—— お父さんも一言…
“史上最速優勝”大の里関(23):

大丈夫です。

照れ隠しの言葉とは裏腹にうれしそうな表情を見せていた。

史上最速優勝の“原動力”は…

そんな快挙から一夜明け開かれた記者会見。史上最速優勝の“原動力”については…

“史上最速優勝”大の里関(23):
本当に二所ノ関部屋に入って、あらためてよかったなと思いますし、親方のもとで、基礎基本、立ち合いを、また一から指導してもらって、成果が出てきてるんで。

入門以来、師匠である元横綱・稀勢の里の二所ノ関親方から、厳しい指導を受けてきた大の里関。

初土俵からわずか7場所目で飾った初優勝だが、その影には悔しい敗戦があった。

新入幕だった1月の初場所、横綱・照ノ富士に土俵下へと突き落とされた一番。
しかし、今場所の初日で再び胸を借りると…、

“史上最速優勝”大の里関(23):
1月場所で1回対戦している分、土俵に立った時の横綱の大きさや空気感などがだいたい分かっていたんで…。

横綱と激しく組み合うと、今度は力強く押し倒してみせた。
格上に物おじせず、一度負けた相手に二度は負けない強い気持ちが快挙へのスタートとなった。

そしてもう1つの原動力に、地元・石川県への思い。
元日、能登半島地震に襲われたふるさと。避難所を訪問したのは翌月だった。

石川・内灘町を訪問した大の里関(2024年2月)
石川・内灘町を訪問した大の里関(2024年2月)

大の里関(23):
こうやって来られて本当にうれしく思います。
よろしくお願いします。

史上最速優勝”大の里関(23):
地震があって大変な時期でしたけど、こうやって優勝を届けることができたんで。石川県の皆さんにいい報告ができて、まずは本当にうれしいです。

家族やふるさとの人たちの思いを力に、歴史的改挙を成し遂げた角界の新星。
彼が目指す姿とは…。

“史上最速優勝”大の里関(23):
日本中から応援される、愛されるようなお相撲さんになりたいなっていう。一番の目標でもあります。
(「イット!」5月27日放送より)