鹿児島県の薩摩半島西岸に位置する南さつま市の学校で、子どもたちのために作られた“秘密基地”がサプライズでお披露目された。サプライズのきっかけは、一人の児童の手紙だった。
児童から市長に一通の手紙
南さつま市立金峰学園に通う有馬蓮君(当時3年生)は、2024年2月、本坊輝雄南市長に一通の手紙を送った。
![有馬蓮君から本坊輝雄南市長に宛てた手紙](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/8/6/700mw/img_863927e7898d241cea73514940424c7588095.jpg)
「金ぽう学えんは中はきれいだけど、校庭はしばふも木も遊具もひみつきちもありません。せっかく広い広い校庭があるから子どもをよろこばせるために使った方がいいと思います。おねがいします」(一部抜粋)
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手紙を読んだ本坊市長は早速動いた。建築業や造園業に携わる保護者に相談すると、保護者たちは児童のために無償で秘密基地を作ることを決めた。
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まず、秘密基地の構想を固めるところからスタートし、校庭に土を盛って土管の役割を果たすパイプを埋め込んだ。そして芝を張り、柵を作った。
一連の作業は、ゴールデンウィーク期間中の丸2日間で行い、子どもたちにばれないよう気を配りながら、こっそりと秘密基地を完成させた。
“秘密基地”に子どもたちは大喜び
そしてお披露目の日。ゴールデンウィークが終わって久しぶりに顔をそろえた児童たちの前に、ビニールシートで覆われた謎の物体がおかれていた。
![“秘密基地”が出現!](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/3/a/700mw/img_3ac46a2aeb56ff3110f3158a8f3dd6ac81865.jpg)
「3・2・1」の掛け声とともにビニールシートが開かれると、“秘密基地”が姿を現した。「おー!」「すごい」と児童たちは大喜び。一斉に秘密基地にかけこんだ。
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滑り台を降りて決めポーズをしたり、頂上でダンスをしたりと大はしゃぎ。サプライズは大成功だったようだ。
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手紙を送った有馬蓮君は「びっくりした。うれしい気分になった。みんながよろこんでくれて僕もとてもよかった」と興奮気味に語ってくれた。お披露目の様子を、子どもたちが喜んでくれるか不安げに見守っていた保護者たちも、楽しく遊ぶ姿を見てうれしそうな様子だった。
一人の児童の小さな声が、大人たちを巻き込む一大プロジェクトとなり、たくさんの笑顔を生み出した。
(鹿児島テレビ)