窓に遮熱フィルムを貼り、敷きパッドを敷いて…、それでも暑い夜はやはり、エアコンが頼りになる。加賀さんは「夜間の熱中症を防ぐためにも我慢せず使ってほしい」とした上で、快適に眠るにはポイントもあると話す。
エアコンを上手に使う“3テクニック”
まず1つ目は「エアコンを付けるタイミング」 。部屋が涼しくなるのは意外に時間がかかるため、寝室の冷房は就寝1時間前にはオンにしておくのがお勧め。掛け布団をめくってマットレスや敷き布団、シーツが冷えるようにすると眠りに入りやすくなるという。

そして2つ目、「温度やタイマーの設定」も重要だ。暑さは寝苦しさの原因となるが、寒すぎると寝冷えしたりスムーズに起きられなくなるという。夏場は“冷房モード”の26℃で、入眠から2時間ほど稼働するように設定すると、ちょうど良い涼しさを保てるそうだ。
3つ目として、暑い夜は冷房の風を浴びたくなるが「睡眠中に直風が当たる」のはNGとのこと。体が冷えると起きた時に倦怠感やだるさを感じてしまうという。エアコンの設定で風を上向きにしたり、ベッドや敷き布団を壁から10~15cm離すと、冷気の直撃を避けやすいとのことだ。
「エアコンではなくサーキュレーターを使う場合は、足元から弱めの風が届くように設置しましょう。顔に風が直接当たると、呼吸のしづらさや乾燥につながります」

そしてできれば、手に取れる場所にケット類や掛け布団を用意しておこう。寝ているうちに気温が下がったとしても、寒さや空調の風をガードしやすいという。
快眠グッズや手軽にできる暑さ対策は探してみるといろいろあるものだ。皆さんも思う存分活用し、夏の厳しい暑さを乗り切ってほしい。
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加賀照虎
睡眠健康指導士。3,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を伝える。朝の情報番組にてストレートネックを治す方法を紹介。現在、雑誌、テレビ、ウェブなどの幅広いメディアで快眠の啓発活動に取り組んでいる。