4月6日、神宮球場のマウンドに卓球の石川佳純さんが立ち、始球式を行った。

石川佳純さんはロンドン・リオデジャネイロ・東京と3大会連続で五輪メダルを獲得した後、23年5月に現役を引退。最近では卓球の魅力やスポーツの楽しさを伝える全国ツアーなどを精力的に行っている。

この日の試合前には、“石川”つながりで同姓の石川雅規投手と投球練習。44歳の大ベテランからピッチングの手ほどきを受けて大役に臨んだ。

石川雅規投手と投球練習
石川雅規投手と投球練習
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背番号2024「KASUMI」のユニフォームで登場した石川さんは、スタンドからの大声援に手を上げて応えながらマウンドへ上がった。

注目の一投はセットポジションからのサウスポー。ボールは惜しくもワンバウンドし、石川さんは悔しそうな表情を浮かべたが、球場は大きな拍手に包まれた。

セットポジションからの見事な投球フォーム
セットポジションからの見事な投球フォーム

初めての始球式を終えた石川さんは、「練習では上手くいっていたので少し悔しかったですが、すごく楽しかったです。(自己採点は)ワンバウンドだったので70点くらいです。中村捕手と(バッターボックスに入った)近本選手の姿を見た瞬間、ものすごく緊張してしまいました。でも、とても貴重な経験でした」と語った。

投球は惜しくもワンバウンド
投球は惜しくもワンバウンド

取材を受け「背番号2024を選んだ理由は、パリ五輪での大役にちなんでですか?」と問われると、「はい、自分にとってすごく新しいチャレンジになります。4年に一度の大舞台の興奮や感動を自分の経験を交えながら、たくさんの人に伝えていきたいと思います」と新たな挑戦に意欲を見せた。

五輪キャスターとしてのぞむパリ五輪

石川さんが語った挑戦とは『パリ2024オリンピック』中継のスペシャルキャスターへの就任だ。7月26日に開会式を迎えるパリ五輪を、現地の特設スタジオや競技会場から連日伝える。

伝える立場として臨む初めての五輪に向けては、「オファーをいただいた時は正直とても驚きました。もちろん初めての挑戦になるので不安もありますが、現役を引退してもこうしてオリンピックに関われる機会をいただけたことを大変うれしく光栄に思います。選手の魅力、そして競技の魅力を全力でお伝えできればと思っています」と語る。

現在、さまざまなスポーツの事前取材を熱心に行い、スペシャルキャスターとして挑む夏本番に向けて準備を加速している石川さん。

卓球についての思いは人一倍強く、「男女ともに目指すは金メダルだと思います。実力もあり、勢いもあり、ワクワクさせてくれる選手ばかりです。本番では攻めの気持ちを貫いてほしいです」とエールを送る。石川さんはキャスターとして卓球会場に足を運び、インタビューエリアで試合後の選手たちを待ち受ける。

つば九郎とポーズ
つば九郎とポーズ

世界のトップで戦ってきたからこそ見えるもの、感じる思いを大切に、現役時代に全てを懸けてきた夢舞台で、どんな言葉でアスリートの活躍を伝えるのか。

「参加する選手はさまざまなストーリーを背負って、パリの舞台に立ちます。インタビューでは選手たちに本音を語ってもらえるような質問をしていきたいです。オリンピックでの大きな興奮や感動を、精一杯テレビの前の皆さんにお届けします。一緒に選手の応援をよろしくお願いいたします」(石川さん)

『パリ2024オリンピック』(フジテレビ系)のスペシャルキャスター・石川佳純さんは、7日(日)のスポーツニュース番組『すぽると!』で、パリ五輪への思いをさらに語る。

『すぽると!』
4月7日(日)23時15分~24時30分
(※フジテレビ系全国ネット)

『パリ2024オリンピック』(フジテレビ系)
2024年7月26日(金)開幕