日々、利用者が絶えないJR千葉駅行きの路線バス。
この路線バスの運行便数が、4月のダイヤ改正後に大幅に減ることになり、利用客に戸惑いが広がっている。

ダイヤ改正で路線バスが“大幅減便”に

背景にあるのは、いわゆる「2024年問題」。

1日から導入されたドライバーの「時間外労働規制」だ。今回大幅減便を行うのは、千葉市を中心に路線バスを運行する小湊鐵道バス。

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ターミナル駅となるJR千葉駅と住宅街を結ぶ路線などを運行しているが、4月から30以上の路線でダイヤを改正。そのほとんどで、運行便数が減らされている。

房総方面の入り口となるJR蘇我駅から、JR千葉駅行きのダイヤ改正前の時刻表では朝8時台は4便。夜7時台は5便出ていた。

しかし、ダイヤ改正後の時刻表では、朝8時台は0便に。夜7時台も1便と激減。

また土日・祝日は、ゼロ便になっている。

この事態にバスの利用者も困惑している。

バス利用者の女性:
えーうそー…困ります…足が止まっちゃう…。

バス利用者の女性:
えーこんなに減るんだ…えーこんなに減るの。これから仕事の時に使おうと思っていたので…不便。千葉は都会だと思っていた。そんなに減るなんて意外。

バスがメインの移動手段だと話す車椅子の女性は…。

バス利用者の車椅子女性:
雨の時に不便。ここは山が多いから…。

専門家「勤務時間のインターバル確保が要因」

今回のダイヤ改正について、小湊鐵道バスは「担当者不在のため回答を控える」とする一方、ホームページ上ではその理由を、「人手不足と運転手の『時間外労働規制』に対応するため」だとしている。

専門家は、新規制による勤務時間のインターバル確保が要因だと指摘する。

東京都市大学 都市生活学部・西山敏樹准教授:
今までは(インターバルは)8時間でよかったんですけけども、それが11時間になると今の運用数を確保できなくなるというような問題があります。
(一番大事な)朝の時間帯にバスの運転手さんに出てきてもらおうとすると、逆算すると逆に前の日の夕方から、夜の便を大幅に減便せざるを得なくなってしてしまって、特に帰りの便の維持っていうのが非常に難しくなって、バスへのまあ信頼性が損なわれつつある。
(「イット!」 4月2日放送より)