台湾メディアは、小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」を原料に製造されたサプリメントを摂取していた70歳の女性が2023年に急性腎不全と診断されていたと報じた。
29日に開かれた小林製薬の会見でも、その関心の高さから中国や香港のメディアからの質問が相次いだ。

女性の夫は「サプリの摂取」が急性腎不全の原因と主張

ベッドに横たわり、点滴を受けているのは、台湾の南部に住む70歳の女性。

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台湾のメディアは、小林製薬の紅麹が原料に使われたサプリメントを摂取していた女性が急性腎不全の診断を受けていたと報じた。

29日に開かれた小林製薬の会見でも…

中国のメディア:
中国中央テレビビジネスチャンネルです。 海外マーケットでの賠償はどういうふうに行われますか?

香港のメディア:
香港フェニックステレビ東京支局です。 特に台湾では健康被害の例が報道されていますが…

関心の高さから、中国や香港のメディアからの質問が相次いだ。

急性腎不全の診断を受けたという台湾に住む女性の夫は、被害を訴えている。

女性の夫:
こんな人生にどんな意味があるのか。悪く言えば、死を待ってるだけだ。

夫が報道陣に見せた箱には、「紅麹」の文字が確認できる。

女性は2023年3月、下痢などを発症し、急性腎不全と診断された。
台湾メディアは、被害を受けた女性についてこう伝えている。

台湾メディア:
女性は、週に3回透析を受けないといけません。発症後、体重は10kg減って、39kgになってしまいました。

女性の夫は、サプリの摂取が急性腎不全の原因だと主張する。

女性の夫:
そう考えるしかないでしょう。 妻は高血圧だっただけなのに。
まずは、日本政府に通報。第二に補償。日本は、問題を解決しないといけない。

サプリを製造していた台湾の企業は、商品の販売を中止。
担当者は、小林製薬に損害賠償を求める考えを示した。

台湾企業の担当者:
最大の努力を尽くして、消費者を助け、小林製薬に最大の賠償をするよう求めていく。国際訴訟も辞さない。

台湾当局は、サプリの摂取が急性腎不全につながったのかどうか、さらなる調査が必要だとしている。

そして、新たに入ってきた情報によると、小林製薬が原因物質について、「プベルル酸」という青カビの天然化合物である可能性があると厚生労働省に報告したことがわかった。
(「イット!」 3月29日放送より)