三重県尾鷲市の小学6年生、内山雄介くんが2024年1月、魚のふぐを処理する資格試験に合格しました。小学生がこの試験に合格したのは、県内で初めてです。内山くんは「尾鷲の魚を全国に広めたい」と夢を語っています。

干物づくりなど"魚をおいしく”食べることにこだわり

手際よく皮をはぐ、鮮やかな包丁さばき。尾鷲市の小学6年生、内山雄介くん(12)がさばいているのは、猛毒を持つトラフグです。

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雄介くんは、三重県で初めて小学生で「ふぐ処理者試験」に合格しました。

内山雄介くん:
昔から食べるのも好きやったし。(資格を)取りたくて取りました。(Q.どんなところが難しい?)血の処理とか失敗したら、人が亡くなるぐらいやから

雄介くんは父親の影響で2歳ごろから釣りをはじめ、魚に興味を持つようになったといいます。

小学生になると自ら包丁を手にし、YouTubeの動画などを参考にして、約200種類の魚をさばいてきました。

雄介くんが夢見ていたのが、ふぐをさばくことです。しかしふぐを処理するには、三重県が実施するふぐ処理者の資格が必要になります。

雄介くんの背中を後押ししたのが、師匠の存在でした。

北村商店の北村豪さん:
最初は冗談半分で「試験とか小学生でも受けられるで」って言うたら、勝手に本気になって。とにかく魚を触ることが好きやもんで

三重県では2023年度から受験資格が見直され、小学生も挑戦できるようになりました。雄介くんは、釣り仲間で干物店を営む北村豪さん(48)にふぐのさばき方を教わり猛特訓し2024年1月、試験に合格しました。

内山雄介くん:
でかいのが肝臓で、緑のが胆のうです。これがエラで

小学生とは思えない知識と技術です。自宅を訪ねると、雄介くん専用の「マイ包丁」がズラリと並んでいて、魚の種類で使い分けているといいます。

母・内山佳奈さん:
魚の腹はわりますね。(魚が)何を食べとるかを見たいんですよ。釣りの参考になるでしょ

魚をさばくだけでなく干物づくりにも挑戦するなど、おいしく食べることにもこだわりがあります。

母・内山佳奈さん:
料理もおいしいのを作ってくれるし、それをどんどん見てみたくて付き合ってた感じですね

小学校の卒業式直前の雄介くんに将来の夢を聞きました。

内山雄介くん:
東京海洋大学にさかなクンもおるもんで、行きたいなって思ってて。尾鷲の魚を全国に広めたい

(東海テレビ)

東海テレビ
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