自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件に関する参議院の政治倫理審査会が14日開かれ、安倍派幹部の世耕前参院幹事長は、自身の責任の取り方について「私は命をかけて参院幹事長を、参院自民党を盛り立てようという思いで4年3カ月務めさせていただき、その職を辞する決断をした。刑事的には私は、不起訴、嫌疑なしだから真っ白なわけだが、いろんな人にご迷惑をかけた政治的道義的責任を取らなければいけないという、思いで職を辞した」と説明した。
さらに「メディアでも厳しい批判をいただいて社会的なペナルティーも非常に重く受けたと思っている。この上は反省をして1人の議員として政治改革や私の得意分野である経済政策、外交といった面で国に貢献をしていきたい」と語り、今後の議員活動に意欲を示した。
世耕氏は派閥パーティーをめぐる事件については、「国民の政治に対する信頼を大きく毀損したことを深くお詫びする」と陳謝した。
その上で派閥パーティー収入のキックバックや不記載への関与については、自身は安倍派の参院議員による組織「清風会」の会長という立場だったとして、「収支報告書の作成など清和会(安倍派)の会計や資金の取り扱いに関与することは一切なかった」と述べた。
さらに「パーティー券販売のノルマ、販売枚数、還付金額、ノルマ超過分の還付方法について、関与したこともなければ、報告相談も受けてこなかった。安倍会長が亡くなった後も私が出席している場で、現金による還付が決まったり、現金による還付を私が了承したというようなことは一切ありません」と説明した。
キックバック廃止を指示した安倍元首相の死去後の2022年8月の幹部協議について、自身は廃止堅持を主張したものの、継続論も出る中で、議員個人のパーティー収入に振り替える案が議論され、自身も合法的な処理であれば賛同する意向を示したことを明らかにし、どのようにキックバックが復活したかは「わからない」と述べた。