岡山と山陰を結ぶ特急「やくも」の国鉄型車両をデザインしたカレンダーを岡山・新見市にある駅の観光案内所が販売したところ、岡山県の内外から訪れた鉄道ファンらの人気を集め話題となっている。
一線を退く「381系」の思い出に
特急「やくも」の国鉄型車両をデザインしたカレンダーは、新見市のJR伯備線、井倉駅の観光案内所を運営する住民グループ・井倉駅運営委員会が制作したもの。
2024年4月から始まるB3判の大きさの縦型と横型、2種類が制作され、1部500円。
カレンダーに使用された写真は、高松市在住の鉄道カメラマン、坪内政美さん（49）が撮影したもので、旧国鉄型車両「381系」の特急やくもがプリントされている。
「381系」は岡山駅と島根県の出雲市駅を結ぶ、特急「やくも」で活躍しているが、JR西日本は2024年4月6日から順次、新型車両に入れ替える方針を明らかにしていて、6月中旬までには「381系」は定期運行を終える見通しとなっている。
一線を退く「381系」の思い出を残そうと井倉駅運営委員会が企画したもので、カレンダーには「ありがとう。あなたの勇姿をわすれない…」と感謝のひとことも添えられている。
ファンに人気で600部増刷
1月6日の発売開始から井倉駅観光案内所にはカレンダーを買い求める鉄道ファンらが訪れ、用意した600部は約1カ月で完売。さらに600部増刷したという。
売れ行きが良ければさらなる増刷も検討しているそうだ。
写真を提供した坪内さんによると、カレンダーの写真は2023年に駅の近くで撮影したもので、特に横型カレンダーの写真は座席に人が座っていない写真を狙い、7回ほど撮影ポイントに通ってようやく撮影できたそう。
「やくも」がプリントされた来駅記念証も
このカレンダーはJR伯備線の井倉駅内にある井倉駅観光案内所の窓口のみの販売で、通信販売は行っていない。在庫が少なくなっている場合もあるので、購入を希望する人は事前の確認をおすすめしたいとしている。（観光案内所の営業時間は午前8時半から午後2時半まで）
井倉駅観光案内所では、坪内さんが撮影した「やくも」の写真がプリントされた来駅記念証も1枚300円で販売している。来駅記念証には、巨大鍾乳洞・井倉洞や井倉駅周辺の鉄道撮影スポットの紹介がのっている。
（岡山放送）
