新設される子育て支援金に関して、1人当たりの月額負担が1000円を超える可能性があることが明らかにされた。これに対し、「岸田首相の500円弱という発言は嘘だった」などという批判が広がっている。

こども政策相の発言にネット上で批判

国会では新たに創設される子育て支援金について、1人当たりの負担額が、月1000円を超える人も出てくる可能性があるということで、波紋が広がっている。

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ここからは、政治部・高田圭太がお伝えする。

子育て支援金とは、児童手当の高校生までの拡大や「こども誰でも通園制度」などの少子化対策の財源として、総額約1兆円分を健康保険料に上乗せして徴収するものだ。

岸田首相が2月6日に、その徴収額が健康保険加入者の平均で1人月500円弱だと明らかにしていた。

しかし、22日の衆院予算委員会で加藤こども政策担当相が、こう発言した。

「500円弱というのは、加入者一人あたりの保険制度全体においての平均を出しているもので、支援金の拠出が1000円を超える方がいる可能性はあり得る」

「1000円を超える可能性はある」という発言に対し、一部の報道やネット上では「金額が500円から倍増した」とか、「岸田首相の500円弱という発言は嘘だった」などという批判が出てきている。

これはどういうことなのだろうか。

岸田首相が言ったのはあくまで平均で500円弱です、ということ。その後、加藤こども政策相が言ったのは500円を超える人もいますよ、1000円を超える人「も」いると。それが混同されている。性質が違う物が混同されて騒ぎになったので、やや驚きが広がった。

なぜ、負担額に差があるのだろうか。

支援金はサラリーマンの場合、会社と折半になるので、半額が個人負担。国会でも紹介された日本総研の西沢和彦理事の試算によると、中小企業が加入している「協会けんぽ」の場合は平均で月約513円。大企業が加入する「健康保険組合」は平均で月736円となる。

ただ、これが高所得者の場合、かなり高額になる可能性があるようだ。あくまで所得に比例した単純計算をすると、所得1000万円のサラリーマンなら1000円を超え、2000万円だと2000円前後になる可能性もあるようだ。

最終的に政府が増えないように調整する可能性もあるが、要は、高所得の人は500円どころか1000円を超えるが、後期高齢者などは250円くらいで済むので、その平均が500円弱となるということだ。

誤解を呼ぶ報道も混乱を助長

保険料に上乗せされる仕組みも、負担額の決まり方もわかりにくいような印象を受ける。

本当は税金でも良いところだが、税金だと反発も大きいため健康保険料となり、わかりづらくなっている。

現在は、まだ制度設計中だが、加藤こども政策相が野党から通告なく聞かれる中で、答えられる範囲で回答した結果、500円が1000円に倍増したというような誤解を呼ぶ報道も出ていて、混乱を助長している状態だ。

自民党内からも、国民のお財布に直結するこの問題は「政治と金以上に深刻だ」とか、「政府はもっと丁寧に説明すべきだ」という声が相次いでいる。
(「イット!」 2月23日放送より)

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