2月16日午後、国会内で行われた「政倫審」政治倫理審査会の開催を巡る衆議院の与野党協議。野党側は、キックバック不記載が判明した51人の衆議院議員全員の「政倫審」出席を求めた。

「聞き取り調査」32人キックバックを認識

衆・政倫審幹事 立憲民主党・寺田 学議員:
清和研(安倍派)と志帥会(二階派)、両派の会長、事務総長ならびにそこに準じるような役職にあった派閥の責任者に必ずこの場に出向いて、弁明すべきだと。

この記事の画像(8枚)

安倍派と二階派の幹部は必ず出席するよう要求。これに対し与党側は、検討した上で回答するとした。

そうした中、自民党は15日夕方、安倍派や二階派の議員ら91人を対象に行った聞き取り調査の報告書を公表。裏金の総額は、2022年までの5年間で5億7949万円にのぼった。

還付金、いわゆるキックバックがあったとされたのは85人。そのうちキックバックを認識していたのは32人、残りの53人は当時、認識していなかったという。

裏金を使っていたと答えたのは53人で、31人は使っていなかったとしている。

そして気になる使い道については、介護費や車両購入費、書籍代、手土産代など15項目が挙げられていた。

一方で、今回、報告書に多く盛り込まれていたのが、「派閥の上に立つ人間が責任を取らないといけないと思う」などと安倍派幹部の責任を問う声だ。

「忖度しまくり、やったふり調査」

今回の報告書について、15日夜、岸田首相はこうコメントした。

岸田首相:
今回の聞き取り調査さらには、政治資金収支報告書の修正だけで責任が果たされるものではない。

一方、立憲民主党の泉代表は16日こう話していた。

立憲民主党・泉代表:
党の幹部によって聞き取りが行われている。忖度しまくりじゃないですか、やったふり調査であるし。

改めて元派閥幹部らに「政倫審」での弁明を求める考えを表明した。
(「イット!」2月16日放送より)