追加で「煙の少ない線香」なども検証
【煙の少ない線香】
表面、中綿共にポリエステル製の導師布団に、煙の少ないタイプの線香を乗せた。 火が上る事は無いものの、燃焼後、手を差し込んだら火傷するほど熱かった。焦げ跡は煙の上るタイプの線香より明らかに大きい。火災のリスクという観点では煙の少ないタイプの方が危険かもしれない
【複数本】
煙の少ないタイプの線香を3本並べて置いた。 火が上る事は無いものの、チリチリと火種が付いている時があり目が離せない。途中で自然と3本が離れていった。1番気になるのは最後に沈み込むように線香がポリエステル綿に吸い込まれるシーン。条件が整えば出火するかもしれない。
【紙の上に線香を置く】
お供物の下に敷く紙を2枚畳の上に置き、その上に煙の少ない線香を載せた。燃え移るスピードは布団と比較して速いが炎が上がる事は無い。途中で線香が転がったが触れていた部分もしばらく燃えている。最後の燃焼部は畳にまで到達している。
「今回はあくまで一度だけのテスト(検証)」だというが、興味深い結果だったのではなだろうか?
では、そもそも線香が原因の火災は起きているのか?また今回の検証結果を踏まえ、線香が原因の火災を防ぐためにはどのようなことに気を付ければいいのか?
株式会社阪本の代表取締役・阪本琢磨さんに聞いた。
2017年の東京都の「線香」による火災件数は6件
――このような検証を行った理由は?
田中角栄元首相の自宅敷地内の建物が全焼した火事があった後、江戸時代から続く寺院のご住職と立ち話している時に「線香で火事になることは実際にあり得ないと思います、畳に焼け跡ぐらいは付きますが、実際どうなのでしょうか?」と聞かれ、実験してみようと思いました。
