――1月12日の投稿は3万9000以上の「いいね」が付いた(1月26日時点)が、反響については、どのように受け止めている?

自分の興味でやってみた実験に、ここまで反響があったことに驚きました。線香を日常的に使っている世代がXには少ないと思うので、その層に届いたのはうれしかったです。

(画像はイメージ)
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――実際、線香が原因の火災は多いの?

東京都の「線香」による火災件数、平成29年(2017年)は6件でした。それに対し、「たばこ」は691件、「ガステーブル」は360件、「電気ストーブ」は100件、「差し込みプラグ」は64件です。

文字通り、“煙たがられている”線香ですが、そこまで心配しなくても、と個人的には思ってしまいます。とはいえ、対策をするに越したことは無いと思います。

線香が原因の火災を防ぐ対策

――検証結果を踏まえ、線香が原因の火災を防ぐためにはどのようなことに気を付ければいい?

今回は、あくまで一度だけのテスト(検証)です。それを踏まえてお答えするとしたら、線香が原因の火災を防ぐ対策として考えられるのは、主に以下の3つです。

・防炎加工のしていない化学繊維やビニールを線香の周りから離す
・線香に対して香炉(線香立て)が小さすぎると線香がこけるリスクがあるので、その場合、線香を半分に折って使う
・机の上や仏壇の前に敷く防炎マットが仏壇店で販売しているので、そちらを敷けば、さらに安心です。

(画像はイメージ)
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――線香に関して、ちなみに地震のときに気を付けたほうがいいことはある?

地震で線香が飛び上がり、周囲に転がる可能性がありますので、仏壇の前にはごちゃごちゃといろいろな物を置かずに、きれいにしておきましょう。

防災になりますし、何より、お仏壇は「浄土」を表しています。クリーンにしておくことは、本来の意味でも重要です。

また、弊社では地震で線香が飛び上がったりしない「安全な香炉」はないかと考え、開発中です。現在、特許出願中で、今年中には製品化したいと考えています。

東京都での「線香」による火災件数の6件(2017年)だというのはは意外だった。件数は少ないとはいえ、自宅に仏壇があり線香を使っている人は、阪本さんが教えてくれた3つの対策を実践してほしい。

プライムオンライン特集班
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