東京・足立区で1月18日、住宅の床下から夫婦の遺体が見つかった事件。逮捕されたフィリピン人の女と男、容疑者2人の母を取材した。
犯行翌日、知人に連絡「手をケガして病院に行っている」
包帯が巻かれた右手を腹の上に乗せ、病院のベッドに横たわるマスク姿の男。写真に写るこの男は、フィリピン国籍のデラ・クルース・ブライアン・ジェファーソン容疑者(34)。

東京・足立区に住む高橋徳弘さん(55)と妻の希美江さん(52)が、自宅の床下から遺体で見つかった事件の容疑者だ。

これまでの捜査で、犯行の翌日にデラ・クルース容疑者が手のケガで病院に入院していたことが分かっている。この写真は、FNNが独自に入手した逮捕前のデラ・クルース容疑者が入院していた際の様子。
デラ・クルース容疑者は19日正午過ぎ、知人に自身のケガについて電話で伝えた後、この写真を送ってきたという。当時のデラ・クルース容疑者の様子について、知人はこう話す。

デラ・クルース容疑者の知人:
「手をケガして病院に行っている」と言っていました。(本人は)痛がっている、焦っている。「これから治療するから電話すみません、切ります」と言われて。治療が終わった後の写真を送ってきた。

高橋さん夫婦の自宅玄関などには血痕が残されていたが、24日、一部の血痕のDNA型がデラ・クルース容疑者のものと一致していたことが新たに分かった。
息子の逮捕を受け、フィリピンにいるデラ・クルース容疑者の母親が取材に応じ、今の心境を明かした。

デラ・クルース容疑者の母親:
私の息子がこの事件に巻き込まれているなんて、信じられません。
「高橋さん夫婦と一度だけ会ったことがあると言っていた」
この事件では、デラ・クルース容疑者と来日前から知人関係にあった、フィリピン国籍のモラレス・ヘイゼル・アン容疑者(30)も死体遺棄の疑いで逮捕されている。

モラレス容疑者の母親は、取材に対しこう話した。

モラレス容疑者の母親:
自分の娘がそんなことをするなんて信じられない。母親としてとてもつらかったし、とても悲しいです。

これまでの捜査で、モラレス容疑者は亡くなった高橋さん夫婦の長男と以前交際していて、一家との間で金銭トラブルを抱えていたことが分かっている。母親は高橋さん夫婦について、こう聞かされたと話す。

モラレス容疑者の母親:
娘は、高橋さん夫婦と一度だけ会ったことがあると言っていました。娘には子どもがいるから、高橋さん夫婦が娘を受け入れてくれないことが大変だった。

“高橋さん夫婦に交際を認めてもらえない”と話していたというモラレス容疑者。犯行の背景にはそうした不満もあったのだろうか。

警視庁は24日午前9時過ぎから、モラレス容疑者宅を捜索。事件を裏付ける証拠品を押収するなどして、犯行に至った経緯を詳しく調べる方針だ。
(「イット!」1月24日放送)