自民党の安倍派などの政治資金パーティーをめぐる事件で東京地検特捜部の強制捜査が続く中、今月、防衛副大臣を辞任した宮澤博行衆院議員が30日、FNNの取材に応じた。
この中で宮澤氏は強制捜査が続く事態について陳謝した上で、事件の原因は、「順法精神の欠如」にあると指摘し、自民党の「規律規約」を厳しくした上で、派閥を含むグループにも適用する改革を提案した。また、派閥解消についても排除せず選択肢とするべきだとの考えを示した。
以下、宮澤氏へのインタビュー内容。
――この年末に安倍派の議員に対しての強制捜査が続いた。安倍派の一員としてどう受け止めるか
宮澤博行議員:
今回は政治と金をめぐる問題について、国民の皆さんに大きな不信感をお与えしてしまっていることを本当に清和政策研究会(安倍派)の一員としても、大変申し訳ないと思っております。改めて陳謝を申し上げたいと思います。
――自民党がどのように政治改革するのかが議論になっているが、宮澤氏自身はどのような考えを持っているか
宮澤博行議員:
政治資金規正法も議論の対象になるかもしれないが、平成のはじめにできた制度で、諸先輩も工夫して作られた内容なので、この改正に収れんするというよりも、やはり今回は順法精神の欠如が問題だったと思いますので、やっぱり自民党自体の自己改革をしていけなければならないと思います。そうすると自民党の中における党規律の厳格化ということも進めなければならないのではないか。党則、党規律規約をしっかり確認した上で、もしかしたら議員グループにも今後適用ということもありうるのかなと思っているところです。
――党本部がグループのあり方に対して指導していくイメージか
宮澤博行議員:
指導ということではなく、党といえどもルールですから、事後チェックは必要かなと思いますが、党の規律の中で今後しっかり抑止していくことが制度として必要なのではないか。
――党がグループに対しコミットしていく際のポイントは
宮澤博行議員:
対象というものがどういった対象にしていくのか、それから手続きは党紀委員会にあるでしょうから、そこも明確化していくことが必要ではないか。
――今後、今回の捜査のような事案にはどう対処していくことが考えられるか
宮澤博行議員:
こういったことについては厳格に対処していくことが必要。そのスタートも切っていかないといけないと思われます。
――今回の問題は、根本的に何が一番問題だったと考えられるか
宮澤博行議員:
今回はルールを守らなかったということにあります。記載しなかったことにあるので、とにかくルールを守る、順法精神の欠如が原因だったと思うからそこをしっかりやっていかないといけない。そこを守れなかった時は、法令でも党規約でも、しっかり償っていく謝罪していくことが必要ではないか。
――順法精神が守れなかった背景は何が大きいのか
宮澤博行議員:
そこはこれからまだまだ分析することではないか。
――一部に派閥解消論もあるが
宮澤博行議員:
その点についても重く受け止めないといけない。派閥は政策集団、志を同じようにする者が集まる団体と思ってきましたけれど、そこに弊害があるようだったら自ら改革をするということも今後決断することも考えなければならない。
――解消はやりすぎか
宮澤博行議員:
いや、それも今後選択肢としてあってしかるべきではないでしょうか。
――宮澤氏は国会内での発言が物議を醸したが、今、改革に積極的に関わっていかないといけないという心境なのか
宮澤博行議員:
政治と金をめぐる問題、国民の皆さんとの信頼の問題、とにかく改革の先頭に立っていかなければいけないと覚悟を決めているところです。