岸田首相は28日、自民党の派閥の政治資金事件をめぐる衆院政治倫理審査会に関して、自身が審査会に出席し、マスコミオープンの形式で説明を行う意向を記者団に表明した。

出席を申し出た安倍派と二階派の幹部5人の一部が公開での説明に難色を示し、野党側との折り合いが付かない中、状況を打開するために決断したとみられる。

以下が岸田首相の発言全文。

記者:
自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐり、総理は政治倫理審査会にどのような姿勢で臨む考えか伺います。

岸田首相:
政倫審の開催に向けては開催を公開で行うのか非公開で行うのか、こういった点を通じて与野党の折り合いがついていない、開催の見通しが立っていない、こういった状況にあると承知をしています。本来であるならば、政倫審の仕組みに従って、規則に従って、開催に向けた一歩が踏み出されるものと昨日も期待しておりましたが、与野党の駆け引きの中で開催の見通しが立たないということ、これは極めて残念なことであります。私自身、政倫審というのは、出席についても、公開・非公開こうした形式についても、議員の意思が尊重されるものである、こういった国会のルールのもとに開催されるということを申し上げてきました。しかしながら、この今の状況、こういった状況のままでは、ますます国民の政治に対する信頼を損ねる。政治に対する不信がますます深刻になってしまう強い危機感を感じていたところであります。以上のような点を踏まえて、私自身、自民党総裁として政倫審に自ら出席し、マスコミオープンのもとで説明責任を果たさせていただきたいと考えております。先ほど、国対委員長に対して手続きを進めるように指示を出したところであります。政治の信頼回復に向けて、ぜひ志のある議員に政倫審をはじめあらゆる場において説明責任を果たしてもらうことを期待しております。

記者:
マスコミオープンということでしたけど、これは全面公開ということを指しているのか。議員の傍聴とメディアの傍聴に限定するというお考えなのか、どちらでしょうか。

岸田首相:
要は、今世の中的にはマスコミにオープンになるかどうか、これが大きな議論になっていると承知しています。具体的な形については、私は何もこだわるものではありません。具体的な形式は、当然、政倫審の現場において判断されるものであると思っております。いずれにせよマスコミオープン、こういった中で私自身、説明責任を尽くしていきたい、このように思っております。

記者:
出席者については申し出があった5人でいいのか。日程についてはいかがでしょうか?

岸田首相:
今申し上げているのは、私自身が政倫審に出席するということを申し上げております。その上で、志のある議員に説明責任を果たしてもらうよう、あらゆる場でこれからも努力してもらうことを期待しております。そのように申し上げております。

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