赤、青、緑…と変化する光。“夢のスタジアム”の完成が近いことを知らせるかのように、夜の街に浮かび上がった。12月末の完成へ期待が膨らむ「エディオンピースウイング広島」で照明やメインビジョンの点灯試験が行われた。

街の景観を変える新スタジアム

10月23日の日没後、広島市中区の中央公園に建設中の新サッカースタジアムが明るく照らされた。

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鈴木崇義 記者:
スタジアム内の照明が一気に点灯しました!何やら、照明の色が変わっています。赤、緑、そして青。いろいろな色をチェックをしているようですね

さまざまな色の光が漏れるスタジアム。工事は今どうなっているのだろうか。

2023年8月には、深夜に道路を通行止めにし、ペデストリアンデッキの大きな橋げたが設置された。完成が近づくにつれ、サッカースタジアム周辺は日々、景色を変えている。

8月の深夜、ペデストリアンデッキの大きな橋げたが設置
8月の深夜、ペデストリアンデッキの大きな橋げたが設置

9月には建物に電気が通る「受電」を迎え、10月から照明や音響など設備の稼働試験が始まった。

照明・音響・映像の連携で迫力ある演出

フィールド北側に設置されたメインの大型ビジョンは、幅32m、高さ9m、国立競技場と同じサイズで“国内最大級”だ。

その大型ビジョンも23日夜に約30分間、初めて点灯させて正常に作動するかなどを確認した。

安藤優子 記者:
スタジアム内部がパッと明るくなりました。隙間からですが、大型ビジョンが白く光っているのがわかります

新スタジアムでは、従来、それぞれ単独で操作していた照明・音響・映像の各設備を連携して作動させる「統合演出装置」を導入。迫力ある演出が可能になる。

大型ビジョンのほか、素早く点滅が可能なLED照明や、観客に明瞭な音を届けることができる「指向性スピーカー」も設置されている。

点灯試験を見た人:
夜の景観がすごく変わるなと思いました。この辺は公園で暗かったので、それが明るくなるなと。楽しみですね

工事の進捗を、更地だったころからカメラにおさめ続けている人がいた。

工事の進捗を撮影している人:
街に囲まれているスタジアムはなかなかないので、街が変わっていく感じを撮りたくて…。完成が本当に楽しみです。夢の舞台がやっとできるので

略称「Eピース」 11月中旬に芝張り

広島市によると、工事は終盤に差しかかり順調に進んでいるという。

工事は順調に進んでいる
工事は順調に進んでいる

今後の工事で注目されるのが11月中旬ごろに予定されている「芝張り」だ。完成間近の“最大のヤマ場”とも言える。芝は、広島市内で1年間に及ぶ性能試験を経て選定。その結果、生育状況や維持・管理のしやすさ、費用面などを考慮し、今のエディオンスタジアムと同じ「ティフトン419」という品種が採用された。

家電販売大手のエディオンが命名権を取得していて、2023年6月にスタジアムの名称は「エディオンピースウイング広島」に決定。2024年2月から10年間、名称を使用する。

サンフレッチェ広島はJリーグに登録する新スタジアムの略称が「Eピース」になったと発表し、「広島の皆さんに愛され、早くなじんでほしい」とコメントしている。

新スタジアムは、12月末に完成し、2024年2月にオープンする。迫力ある演出の実現、トップレベルの選手が十分なパフォーマンスを発揮できる環境がそろう“夢のスタジアム”の完成へ期待が膨らむ。

(テレビ新広島)

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