北海道・札幌市で25日朝、オスのシカ1頭が現れ、住宅の庭に居座った。

25日午前7時20分ごろ、札幌市東区で、付近をパトロールしていた警察官がシカを発見した。

札幌市東区(25日午前9時ごろ)
札幌市東区(25日午前9時ごろ)
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シカは体長約1メートルのオスで、大型商業施設や団地付近をうろつき、その後、住宅の庭に居座った。

市内では、23日からシカの目撃が相次いでいて、同一個体の可能性もあるという。
現場周辺は交通量が多く、市と警察が警戒を続けている。

“放っておくと毎年2割増”のシカ…北海道だけで年間45億円被害

クマの出没が相次ぐ中、シカの出没も増えているという。
フジテレビ・FNNプロデュース部の小杉デスクに聞く。

札幌市 25日
札幌市 25日

FNNプロデュース部 小杉 基 デスク:
クマの印象が強いが、シカもすごく出ている。特に今回ニュースになっている札幌市では、市街地での出没が相次いでいる。
取材をしている北海道文化放送のデスクも、「こんなに中心部にシカが出るのは異常で、おかしい」とも話していた。車と衝突との事故も増えていて、市民生活にも影響が出始めているといった状況。

駐車場をうろつくシカ(札幌市 25日)
駐車場をうろつくシカ(札幌市 25日)

フジテレビ 榎並大二郎 キャスター:
このシカはこのあとどうなるのでしょうか?

FNNプロデュース部 小杉 基 デスク:
吹き矢で眠らせ捕獲予定だったが、それをやるとなると、3~4mまで近づいて複数人で対応しないといけない。そして完全に眠るまで約15分、その間に暴れてしまうので、二次被害が出るなどの心配からとりあえず今は見守る方向になっているという。
シカは川岸の方に向かい、その後見失ったということだ。

駐車場付近をうろつくシカ(札幌市 25日)
駐車場付近をうろつくシカ(札幌市 25日)

榎並大二郎 キャスター:
なぜ目撃がふえているんでしょうか?

FNNプロデュース部 小杉 基 デスク:
10~11月はシカの繁殖期。オスがメスを探して市街地に迷い込むケースが多いという。
専門家によると、シカは放っておけば毎年2割ほど増える。北海道全体で、毎年大体、十数万頭を捕獲・殺処分をしているがそれでも足りず、繰り返しとなっているようだ。
北海道だけで、シカによる被害は年間約45億円。

弁護士 住田裕子 氏:
シカはクマに比べて、生息範囲が北海道にとどまらずもっと西に広がっている。以前から中心街におりてくるという話も出ていたし、食べ物や家、ゴミ箱を荒らすという話も聞いたことがある。
人間と動物の境界が曖昧になってきていると思う。

榎並大二郎 キャスター:
JR北海道では、シカとの衝突を避けるために減速・遅延するなど、経済にも影響が出ているという。
(「イット!」10月25日放送より)

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