26日に迫ったプロ野球ドラフト会議。2年連続で日本の夏を沸かせた宮城代表・仙台育英からは2人がプロ志望届を提出した。このうちの1人、同世代トップクラスの「名手」山田脩也は、子供のころから描き続けた「プロの世界」への強いこだわりを胸に指名を待つ。

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プロにこだわる

小さい頃からプロで活躍することが夢だった

インタビュー冒頭、こう話した山田。幼少の頃、おもちゃなどにはさらさら興味はなく、誕生日プレゼントとして初めてねだったのは、野球の練習用のユニフォームだった。6歳上の兄と同じチームで野球を始めたその時から、プロを意識していたと山田は話す。

Qプロにこだわる理由は?
「厳しいところで野球をしたいというのが一番。プロに行ったら1年でクビになるかもしれない。そんな厳しい世界に早く行って、たくさんの人に出会って、学んで…。いつも壁にぶち当たるような過ごし方が自分的にも成長できると思っているので…。須江先生にも同じようなことをおっしゃっていただいた。ずっとプロに行きたいと言っていました。

山田は小学校6年生の時、仙台育英高併設の中学校・秀光中学校の練習の体験会に参加した。兄の背中を追い、仙台育英への進学を視野に入れていたからだ。そこで、当時中学校の監督だった後の恩師・須江監督と出会う。

「硬式をやりたかったので、秀光中には進学せずシニアに進みました。須江監督が仙台育英の監督になるということを聞いて、中学校で叶わなかったことが実現できるというのがうれしかった。迷わずに仙台育英に来たし、須江先生と出会えて自分の人生は大きく変わったので、本当に尊敬できる人です。」

その後、甲子園に出場した兄の背中を追い、同じ仙台育英に進学した山田。須江監督のもと、1年からレギュラーとして頭角を現した。2年の夏には、東北勢悲願の甲子園制覇、3年、キャプテンとして臨んだ夏の甲子園は、惜しくも敗れはしたが2年連続甲子園決勝の舞台にチームを導いた。U18W杯では世界一に。10月のかごしま国体では、夏の甲子園決勝で相まみえた慶応と1回戦で再び対戦。雪辱を果たして勝ち進み、2度目の日本一に輝いた。

セールスポイントは「守備力」

改めて自分のアピールポイントは?
「守備力です。ステップワークなど、難しいところからでも正確な送球が出来ることだったり、周りを見ながら状況を判断して、冷静にプレーできることが強みかなと思っています」

須江監督も、山田最大のストロングポイントは守備力だと話す。とくに、「フットワークの良さは大学生まで含めても山田がナンバーワン」、「野球で求められるスピード感を持った選手」だと太鼓判を押していた。

「本当に何度も負けて、そのたびに学んで…。本当に、須江監督の『人生は敗者復活戦』という言葉通りでした。いろんな敗戦があったからこそ2年連続の夏の甲子園決勝に進出し、優勝、準優勝。最後には、国体でも優勝できた。これは奇跡だと思うので、3年間たくさんの経験をさせていただいたことで、自分たちは成長できたのかなと思っています。

仙台育英「魂」胸に

仙台育英は「野球の本質を一から教えてくれる場所」だと言い、3年間で「野球IQ」が高まったと、自身の成長に自信をのぞかせた山田。理想とするプロ野球選手像はー。

「2年の冬にバッティング強化を重点的にやり、『打席の中で強く振る』という目標を持ってずっと練習してきました。自分は長打・単打両方打てる中距離バッター。いい角度で上がればホームランも出ますし、長打になると思っています。目指すのはチームの『影の立役者』。そういったプレーヤーがチームに絶対必要だと思うので、目指してやっていきたい」

ー今後の野球人生について
「仙台育英での3年間が自分の土台となっていくと思う。これからどんなに苦しいことがあったとしても、仙台育英の野球、ここで過ごした3年間のすべてを発揮できるよう、次のステージでも頑張っていきたい」

須江監督と出会い、小さなころからの夢だったプロへの思いをさらに強くした山田。仙台育英魂を胸に指名を待つ。

▽山田脩也(やまだ・しゅうや)内野手
・2005年8月20日生まれ
・177センチ71キロ 右投げ右打ち 
・仙台広瀬リトルリーグで野球を始め、U-12W杯日本代表を経験。高校入学後は1年春からショートのレギュラーとして活躍し、2022年夏の甲子園で東北勢初の全国制覇に貢献。
2023年夏は主将として甲子園準優勝に導いた。U-18W杯日本代表にも選出され、韓国戦では
高校通算18本目の本塁打を放つ。50メートル走6.1秒、遠投105メートル

(仙台放送)

仙台放送
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