ウォータースポーツのウェイクボードに打ち込む中学生が熊本県にいる。夢は「日本一のプロボーダー」という少年を取材した。

中学2年生のウェイクボーダ―

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決められた長さのコース内で技をいくつも披露し、その完成度などを競うウェイクボード。アクロバティックな技を次々と決めるのは、熊本・長洲町に住む中学2年生、笑顔の似合う中島優羅くんだ。

この日は上天草市で練習ということで、訪ねると大きな船があった。

実はこれは、中島家が所有するウェイクボード用の船で、その値段はなんと2,000万円。競技に打ち込む息子のためにと、父・元康さん(40)が購入を決めた。

船を海へ下ろし、準備を整えて行く中、「緊張します」と話す優羅くん。

「かっこいい技をいろいろ見せてほしい」とお願いすると、「見せます」と力強く答えてくれた。

普段は笑顔が似合う少年も海に入ると...

風が強いと競技に影響が出るため、できるだけ風のない場所を探す。

足を専用のボードに固定し、船から伸びるロープの先にはハンドルが付いていて、それを握る。カメラでの撮影に緊張していた優羅くんだが、海に入ると一変し、自信に満ちた表情になった。

優羅くんが競技を始めたのは小学5年生のころ、父・元康さんが趣味でしていたウェイクボードに興味を持ったことがきっかけだった。
はじめは立つことすら難しかったそうだが、プロボーダーから直々にアドバイスをもらうなど、力をつけて結果を出すようになった。

得意技のバックロールに新技・KGB

これまでに磨いてきた技で特に自信があるのが、難易度2(5段階)の「バックロール」といわれる技で、後方への側転といった感じだ。

日々、プロになるという目標に向けて練習に励む優羅くん。いまは、難易度の高いKGB(キング・グレート・バックロール)を練習している。

KGBは難易度4で、バックロールをしながら手元のハンドルを腰の後ろで左右に持ち替え、さらに横1回転のひねりが入る。

ーーああいうのが決まると気持ちがいい?

中島優羅くん:
気持ちがいいです。新しい技を決めたときのめちゃくちゃうれしいやつとか、ジャンプしたときのフワッみたいなのが楽しいです

家族で支える息子の練習 念願のプロへ

自宅でも、技の習得のために跳躍練習台を使ってのトレーニング。日々頑張る息子を父・元康さんも全力で応援する。

父・元康さん:
息子がここまで力を入れてやっているので、自分たちも力を入れないといけないかなと。本人が1番、痛い思いしながら練習しているので、できるだけのサポートはしてやりたい

中島優羅くん:
将来の夢は...日本一になることです

優羅くんはアマチュアリーグの年間ランキングで3位になり、2024年4月の新シーズンからプロに昇格することが決まった。

さらなる高みを目指して、努力を続ける優羅くんの今後の成長が楽しみだ。

(テレビ熊本)

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