次の衆議院選挙で勝つために「血を流す」覚悟で大阪の一部の選挙区の候補者を選び直す…としていた自民党が、9月12日、すべての候補者を発表し終えた。大きな刷新とはならなかったようだ。

事実上の更迭も…結局“刷新”ならず

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前回の衆議院選挙で日本維新の会に全敗した自民党は、次の選挙で勝てる見込みが低いと判断した大阪の6つの選挙区について、立候補予定者を事実上更迭し、公募で選び直すと発表した。

自民党大阪府連・谷川とむ会長(今年7月) :
本当に大手術的に何かを変えなきゃならないっていう時には、僕らも嫌ですけれど、やっぱり血を流さざるを得ないのかなと

この発表を受けて、大阪11区で立候補予定だった佐藤ゆかり前衆議院議員は、政治家を引退すると発表。残りの5人は、公募に応募していた。 自民党によると、公募には70人が応募し、8月の書類選考と面接を経て3人が再任された。 ただし、大阪4区の中山前衆議院議員と、大阪17区の岡下昌平前衆議院議員については、再任するのか、応募してきた新たな候補者に変えるのか、「保留」となっていた。

そして9月12日、公募で選び直すとしたものの、結局、前から候補者となっていた人が再任された。

自民党・森山裕選挙対策委員長:
2名を改めて支部長に選任することを決定をいたしましたので、ご報告を申し上げます

関西テレビの取材に応じた中山泰秀前衆議院議員。次の衆議院選挙で大阪4区の候補者となることが決まった。

中山泰秀前衆議院議員:
ポジティブに考えたいと思いますので。再び認められたということで、やはりそういった意味では評価をいただいて感謝しかないなと思っています。私よりも周りの方、熱心な方々がですね、非常に心配をしていらしたので。周りの方が安堵してくださっているなと。

一方、岡下前議員は、大阪17区の候補者に再任されたものの、今回の自民党の対応に、複雑な思いを抱いている。

岡下昌平前衆議院議員:
何を目的としてこういうことをされたのか、大阪をどういう風に持って行こうとしているのか、そこが見えないから不安な要素がどんどん広がっていって、皆が疑心暗鬼になっているって言うのが正直なところ。

今回の候補者選びのあり方を、有権者はどう判断するのだろうか?

(2023年9月12日 関西テレビ「newsランナー」放送)

関西テレビ
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