熊本地震から7年4カ月。地震で全壊し、移築・再建工事を終えた熊本県内最古の洋風建築「ジェーンズ邸」の一般公開が始まった。日本赤十字社の発祥の地でもあるジェーンズ邸、その再建で目指したのは創建当時の姿だ。

明治4年建設 熊本県内最古の洋風建築

ジェーンズ邸は1871年(明治4)、熊本洋学校の教師・ジェーンズの住宅として現在の熊本市中央区にある熊本県立第一高校の敷地内に建てられた。

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そして、1970年に現在の熊本市中央区の水前寺成趣園の東側に移設されたが、2016年の熊本地震により全壊。

熊本市は電車通り沿いへの4回目の移築を決め、再建工事が進められてきた。

1日、一般公開が始まる
1日、一般公開が始まる

そして、9月1日に一般公開が始まり、式典には洋学校から多くの卒業生が進んだ同志社大学や、西南戦争のさなかにジェーンズ邸が舞台となり誕生した日本赤十字社の関係者などが出席し再建を祝った。

ジェーンズ邸保存修理検討委員会 猪飼隆明委員長(大阪大学名誉教授):
明治4年に創建されたときの部材がだいたい70%くらい生かせた。熊本の新しい文化の入り口となったというのは知ってほしいですね

創建当時を再現 明治時代に思いをはせて

外壁の色は、創建当時の色を再現した鼠漆喰(ねずみしっくい)と呼ばれるグレーに。

窓の色ガラスがつくる光と陰の演出も幻想的だ。

大西一史熊本市長:
場所もいろいろと紆余曲折あったが、熊本の歴史や文化を知っていただける貴重な場所になると思う

一般客は、「明治の時代も、このような華やかな建物だったかなと思いをはせるとすごくわくわくする」と観覧を楽しんでいた。

9月3日までは午後8時まで開館で、入館料は2024年3月末まで無料だ。

(テレビ熊本)

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