闇バイトらによる強盗事件が相次いでいる中、自分が「狙われる」ことを想定して備えておく必要があります。警察がすすめる日頃からできる対策や、防犯グッズについて調べました。

■「JPドラゴン」の幹部ら逮捕…住宅街で不審者による被害相次ぐ

日本時間11月19日、フィリピンから日本に特殊詐欺の電話をかけた疑いで、犯罪グループ「JPドラゴン」の幹部の男らが逮捕されました。闇バイトによる強盗事件を引き起こした「ルフィ」との接点があるとみられています。

事件は東海地方でも相次いでいて、2024年9月には、名古屋市千種区の住宅にバールのようなものを持った覆面の2人組が侵入しました。

1カ月後の2024年10月、同じ千種区内で、天気は晴れにも関わらず傘をさしてバールのようなものを持った人物が、住宅に侵入しようとしました。

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幸い、どちらも大きな被害はありませんでした。

■住宅を撮影している怪しい人物を見かけたら…警察が対応策を指導

名古屋市千種区で11月19日、警察が「防犯対策を学ぶ会」を開きました。開かれた場所のあたりは一軒家が多い閑静な住宅街で、坂が多く見通しが悪いため、狙われやすい場所です。

まず指摘されたのが、生い茂る「植え込み」です。外からの見通しが悪くなり、犯人が敷地内で隠れやすくなるため、しっかりと剪定をして死角を減らすことが対策になります。

愛知県警生活安全総務課の担当者:

フェンスを乗り越えて不審な人間が入ってきても、分からないですね。

住宅を撮影している怪しい人物がいた場合は、「強盗に入りやすいか」の下見の可能性があります。発見した時は、「お困りごとはないですか?」と親切心から声をかける姿勢が重要だといいます。

愛知県警生活安全総務課の担当者:
『おい、お前泥棒じゃないのか』と言って声をかけたわけではないです。『私はあなたの顔を見ましたよ』と分かれば、相手としても非常にやりにくい。

ほかにも、会社名を名乗らず強引に住宅に入ろうとする行為も「下見」かもしれません。

その後、参加した住民は、不審者への声掛けを実践しました。

愛知県警生活安全総務課の担当者:
声をかけた人が、声をかけ返してくれる。それを繰り返していくことで、お互いの目が行き届く街になっていきます。その街に暮らす皆さんが『何かおかしいな』と思っていただけることが重要です。

■防犯グッズの売り場拡大…売上「7倍」の商品も

名古屋市瑞穂区のホームセンター「カインズ 名古屋堀田店」では、防犯グッズをそろえた特設コーナーが設置されていて、10月ごろからは売場を広げて販売しています。

人を感知するとライトが点灯し、さらに追尾もしてくれるというセンサーライトも販売されていて、不審な侵入者を光で追います。

窓などにつける「補助錠」は、元々ついている鍵と合わせて二重にロックすることで、犯人の侵入を困難にします。2個で500円ほどと求めやすい値段であることから、ピーク時は売上が7倍ほどに増えたといいます。

有効なのが、踏むと通常より大きな音がでる「防犯砂利」で、音で気づかれることを嫌がる犯人を撃退することができます。

カインズの担当者:
「今まで以上にお客さまからのお声が多くある印象があります。事件が増え始めた10月ごろから売り場を拡張いたしまして(売上は)例年の5倍ぐらい。『この家はちゃんと防犯をしているんだぞ』という意識を見せる姿勢がかなり大事なのかなと思っております」

(東海テレビ)

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