天国に行った友達の写真に話しかけるインコが、Instagramに投稿され、感動を呼んでいる。
HIROKOはん(@hirokohan0917)さんの家では、セキセイインコのぴっぴくん(4歳)、ぽっぽくん(3歳)が暮らしていた。2羽は仲がとても良く、近くにいることが多かったという。

しかし7月15日、ぴっぴくんは4歳の誕生日に天国に旅立った。もともと、腫瘍の持病があることに加え、腸管の不調も重なったという。それからしばらくして、ぽっぽくんの行動に変化が…。

自宅に置いた、ぴっぴくんの写真に話しかけるようになったというのだ。ぽっぽくんは、写真にくちばしをつけて鳴いて、そこから離れようとしない。まるで「会いたい、寂しい」と伝えているよう。

この様子を撮影した動画は39万回の再生となり、2万4000以上のいいねを集めた。ネットでは「きっと温もりを感じているのかな」「涙が出ました」といった反応が寄せられた(9月1日時点)。
胸を締め付けられる姿だが、2羽はどんな日々を過ごしてきたのだろう。ぽっぽくんは何を伝えようとしていたのか。HIROKOはんさんに聞いた。
明るくて「太陽みたいな子でした」
――ぴっぴくん、ぽっぽくんはどんな性格?
ぴっぴは明るく、ウケるのが大好きな子でした。カメラを向けると必ずと言っていいほど、面白いことを言ったり、動いたりしてくれました。太陽みたいな子でした。けど、オデブで運動音痴なのが、玉にきずでした(笑)。ぽっぽはクールで寡黙、運動神経抜群。ぴっぴに忠実な子分といった感じです。

――仲は良かったというが、どう暮らしていた?
体力差があるので同時に放鳥はしていませんでしたが、放鳥時は互いのケージに止まりに行き、話をしたり、エサのあげあい(愛情表現)をしたり。ぽっぽは、ぴっぴに引っ付いて過ごしてました。ぴっぴが亡くなる数日前も(私が)「ほんまに仲良しやなぁ」と話しかけたくらいです。

――2羽で印象に残っているエピソードは?
毎日のように、ぴっぴがしゃべって、その横でぽっぽが黙って聞いてるのがシュールで面白かったです。ぴっぴを最後に病院に連れて行く時、ぽっぽは「ギギギギ」と怒って鳴いてました。
写真に「ぴーちゃん」と話しかけていた
――ぴっぴくんが旅立ってから、ぽっぽくんの様子は?
亡骸を見せたのですが近寄らず、受け止めきれないような、戸惑った感じに見えました。それからはぴっぴのいたケージにたたずんだり、遺影に向かって鳴いたり、話しかけるようになりました。すごくしゃべるようになって、ぴっぴの跡を受け継いでるように感じました。甘えたい、寄り添ってほしい感じで、私にもよく飛んで来るようになりました。

――ぴっぴくんの写真の前に行くのは、いつごろから始まった?
亡くなって、1週間後くらいだった思います。写真に身体を密着させ、ぴっぴのくちばしに自分のくちばしを当てて喋っていました。「ちゅちゅちゅ」「かちこい」「かわいい」「ぴーちゃん」「ぽーちゃん」といった言葉で、全部、ぴっぴのまねです(泣)。後は「ピロロロ」と鳴きます。愛してる、大好きといった感情を表現する時の鳴き方です。

――ぽっぽくんは今も写真に話しかけているの?
ぽっぽの姿が可哀想で、新しい子を探してたのですが、1週間前ごろ(8月下旬)、ぴっぴの雛時代に似た子をペットショップで見つけ、「ぷっぷ」と名付けてお迎えしました。その子のことが気になるようで、写真には行かなくなりました。
ぴっぴとぽっぽの絆の強さを感じた
――ぽっぽくんの姿を見て感じたことは?
クールなぽっぽが「こんなにも愛情深い子だった」と驚きました。ぴっぴとぽっぽの絆の強さも感じました。この子たちに出会えて幸せです。私がはまだ毎日泣いてしまうのですが、泣くと必ず飛んできて心配そうにしてくれるんです(泣)。

――これからはどう過ごしていきたい?
ぽっぽと私は“ぴっぴロス”の同士ですので、お互い励まし合って支え合って生きていきたいです。優しいぽっぽが幸せに長生きできるよう、ぷっぷと一緒に、大切に育てていこうと思います。

――天国のぴっぴくんに伝えたいことは。
たくさんの幸せをありがとう。大好きやったよ。あなたを忘れない。また、絶対に家族になろうね。
ぽっぽくんは元気がなかったが、新しい友達が家に来てから、表情が少し変わったという。ぴっぴくんも空の上から見守っていることだろう。
(画像提供:HIROKOはんさん)