小学4年生の男の子が夏休みに描いたイラストが素晴らしいと、X(旧Twitter)で話題になっている。

夏休みに小4の息子が描いた、47都道府県のご当地ネコ。 とても可愛いので、沢山の人に見てほしい。。 #NEKO_KENご当地ネコ

7月13日の宮崎県から7月29日の岡山県(提供:なみそさん)
7月13日の宮崎県から7月29日の岡山県(提供:なみそさん)
この記事の画像(53枚)

母親のなみそさん(@omochi_nam01)はこんなコメントとともに、息子のKENくん(10歳)が描いた、ネコと各都道府県の名物がコラボレーションした47種のイラストを投稿。

7月30日の兵庫県から8月14日の新潟県(提供:なみそさん)
7月30日の兵庫県から8月14日の新潟県(提供:なみそさん)

KENくんは7月13日にイラストの制作を開始。毎日1枚ずつのペースで描き続け、なみそさんが毎晩8時にXで公開していった。

8月15日の群馬県から8月28日の北海道(提供:なみそさん)
8月15日の群馬県から8月28日の北海道(提供:なみそさん)

初日に投稿したのは、マンゴーと一緒に元気なポーズをとる宮崎県のご当地ネコ。そして九州・沖縄、四国、西日本…と描き進めていった。

47日かけて完成!終わってロスになる人も

毎晩投稿されるイラストには、地元のご当地ネコを楽しみにしている人たちからのコメントが寄せられた。

茨城名産のメロンをほおばる(提供:なみそさん)
茨城名産のメロンをほおばる(提供:なみそさん)

「メロン県民です!嬉しい~!絶対納豆だと思ってました(笑)」

埼玉県は生産が盛んな雛人形に(提供:なみそさん)
埼玉県は生産が盛んな雛人形に(提供:なみそさん)

「私の住んている埼玉県はどんな風になるんだろう?と、楽しみにしていました。なるほど!雛人形 素晴らしいです〜 ありがとうございます(^o^)」

フィナーレを飾った北海道のジャガイモネコ(提供:なみそさん)
フィナーレを飾った北海道のジャガイモネコ(提供:なみそさん)

そしていよいよ8月28日、名産のジャガイモをたくさん収穫した北海道ネコがお目見えし、47都道府県のご当地ネコが勢ぞろいしたのだ。

完成の投稿を見た人からは、「センスありすぎて毎日ほんと楽しみでした! 」「え!!かわいすぎます…天才」「明日から都道府県ねこロスになりそうなんですが…」など様々なコメントが寄せられ、7万7000のいいねを集めている(8月31日現在)。

7歳ですでにアートの才能の片鱗

とても10歳とは思えないセンスと表現力でXユーザーを魅了したKENくんだが、その才能が注目されたのは2021年。当時7歳のKENくんの切り絵に感激したなみそさんが投稿したところ、29万を超えるいいねが付くほどの反響となったのだ。この時のことは編集部でも取材している。

関連記事:「君の描くネコは世界で一番愛しい」7歳息子の“アート”に大反響…他の絵にも芸術的センスを感じる

では、今回の「47都道府県ご当地ネコ」はどのようにして生まれたのだろうか。なみそさんに制作の背景を聞いてみた。

きっかけは国語の授業

――なぜ、ご当地ネコシリーズを制作しようと思ったの?

小学校の国語の授業で、47都道府県のお勉強をしたらしいのです。それで、家に帰って来ると、「札幌ラーメン 北海道~♪」と、ずーっと『日本地図の歌』を歌っていたんです。毎日毎日そう歌ってご当地の名産物を進んで調べる息子に、「名産物を持った、ご当地ネコを描いてみる?」と提案してみたら、すぐに私の出身地の宮崎のマンゴーとネコを描いてくれました。

花飾りにも南国感が漂う宮崎県のマンゴーネコ(提供:なみそさん)
花飾りにも南国感が漂う宮崎県のマンゴーネコ(提供:なみそさん)

これは面白そうだ!!と私も感動して、「次の県はどこにする?!大分なら温泉?!」と聞くと「温泉もいいけど、カボスを描きたい」みたいな感じで、親子でワイワイしながら制作活動を進めました。

夏休み中に完成したら嬉しいね!夏休みの自由研究みたいだね(笑)、と言いながら毎日コツコツと進めました。


――なぜネコをモチーフにしたの?

息子はネコしか描きません(笑) 。動物はみんな好きだし、犬さんも好きなのですが、やっぱり4匹ネコを飼っているので、描く絵はネコのみです。

ネコに見守られながら制作するKENくん(提供:なみそさん)
ネコに見守られながら制作するKENくん(提供:なみそさん)

――都道府県ごとのテーマはどうやって決めたの?

国語の教科書やノートを見ながら描き進めました!描くのが難しいものは、その県の日本一のものを調べ、YouTubeでも調べたりしていきました。

国語のノートに書かれた都道府県の名物(提供:なみそさん)
国語のノートに書かれた都道府県の名物(提供:なみそさん)

石川県は、金箔を貼るネコの箔押師を描いていたのですが、YouTubeで金箔を貼る動画を見て、その時に使っている道具などにも注目して、真剣に描いていました。

石川県の箔押師ネコ。道具にも注目(提供:なみそさん)
石川県の箔押師ネコ。道具にも注目(提供:なみそさん)

――どのような手法で制作したの?

コピー用紙に鉛筆と油性ペンでイラストを描き、それをiPadに取り込み、iPadで色付け…という感じです。

お気に入りは栃木の「いちごネコ」

――KENくんとなみそさんが気に入っているご当地ネコは?

息子は栃木のいちごネコが1番好きらしく、その次に神奈川の肉まんネコ、北海道のじゃがいもネコだそうです!

栃木県のいちごネコ。耳飾りもいちごの花(提供:なみそさん)
栃木県のいちごネコ。耳飾りもいちごの花(提供:なみそさん)

私は愛知のエビフリャーネコですね(笑)。

なんとネコ自身がエビフライに!(提供:なみそさん)
なんとネコ自身がエビフライに!(提供:なみそさん)

――制作に苦労したのは?

京都の舞妓はんネコに苦戦しました。京都在住のその道の事に詳しい友人に絵を見てもらい、帯、頭の花飾り、ポーズなどのアドバイスをもらい、より矛盾点がないイラスト作りになるようにしました。恥ずかしながら、舞妓さんの「だらり帯」というものを私も息子も知らなかったので、とっても勉強になりました。

帯や髪飾り、ポーズにまでこだわった(提供:なみそさん)
帯や髪飾り、ポーズにまでこだわった(提供:なみそさん)

――47のご当地ネコを描き終えた後、KENくんはどうしている?

大作が完成したので、やり終えた達成感からか、その後はずっとゲームなどをしてのんびりしていました。「お疲れ!!!」と2人でハイタッチをした時は、私は嬉しいのですが、なんだか寂しい気持ちもありました(笑)。その日の晩ご飯は、息子が好きなメニューにして、欲しがっていたNintendo Switchのソフトをプレゼントしました(笑)。

すでに次回作も?書きためたらUP予定

――次の作品の予定は?

実はもう次回作を描いてくれています。のんびり描きためたら、またアップしていこうと思いますのでお楽しみに!!

なおKENくんは、その才能を発揮して個展やワークショップ、雑貨店とのコラボなどを行っている。9月21日までは「ハンズ広島店」でポップアップストアを開催中とのことだ。

溢れる才能で描かれるKENくんのイラスト。既に次回作にも取り掛かっているとのことなので、今後の活躍も楽しみだ。

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(53枚)
プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。