全国初のAI知事が誕生した。その名も「デジヒロシ」だ。石川県は生成AIを活用してイベント情報や県の取り組みを毎日発信する計画だ。

全国初のAI知事

石川県庁で開かれた会見で、馳浩知事が公表したのは…。「こんにちは。私がデジヒロシです」。馳知事を模した広報キャラクター、その名も「デジヒロシ」だ。デジヒロシはイベント情報や県の取り組みなどを生成AIが原稿や動画を一貫して作成し、毎日発信する。

デジヒロシ
デジヒロシ
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モニターに映し出されたデジヒロシは「私、デジヒロシが広報キャラクターとしてAIの力を使い馳浩知事の下、石川県のPRを頑張ります」と自信ありげに話す。このデジヒロシ。見た目は馳知事そのものなのだが、声は「いかにもAI」といった機械的な印象だ。

AIが衣装を選ぶ

馳知事は「手軽に視聴でき、訴求力がある動画のメリットを活かした広報を、生成AIによって効率的に行うことが可能となりますし、Z世代を中心とした若者を含め、幅広い方々に情報をお届けできると考えております」と強調した。

デジヒロシは英語や中国語など40の言語で配信が可能で、配信する内容によってAIが最適な衣装を選んで登場する。

「訴求力がある」のか…

会見翌日の2023年8月23日。X(旧Twitter)のアカウント「AI石川県知事 デジヒロシ」を検索すると、早速動画の投稿が行われていた。スーツ姿で分厚い本を開くデジヒロシは知的な印象だ。左手には箇条書きで県のイベント情報が掲載され、「石川県立美術館と国立工芸館は10月14日に開幕する皇居三の丸尚蔵館収蔵品展…」とカメラ目線で話しかけている。「訴求力がある」かどうかは各々の読者が視聴し、判断してほしい…。

2023年8月23日の投稿
2023年8月23日の投稿

生成AIが作成した情報は複数の職員でチェックを行い、誤まった情報や不適切な内容の発信を未然に防止するという。会見で馳知事は「私以上に不測の発言をすることはないんじゃないかなと思っていますけど」と笑いを誘ったうえで、「より関心をもって、より批判をしていただいて、より期待をしていただける広報を展開していきたいと思っています」と意気込みを語った。「AI石川県知事 デジヒロシ」は平日の午前11時に情報を発信を行っている。

(石川テレビ)

石川テレビ
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